◆初代(1974~1988年)

『ベレット』(1963~1973年)の後継モデルとして登場。当初は“ベレットジェミニ”を名乗っていた。オペル『カデット』(GM“Tカー”)をベースにいすゞが仕立てたモデルで、今見ても新鮮で、清々しいくらいシンプルでクリーンな内・外観だ。

実車は1800追加時(’77年)のボディスタイルに馴染んだ角目より後、スラントノーズ化してからのヘッドランプは複数デザイン(SAE規格角型、丸型、異形の3タイプ)があった。が、初期の丸目もしくは角目が上品でよかった……と筆者は感じていたのは、’77年に『117クーペ』が角目4にされてしまった不信感が根底にあったからかもしれない。

それまでの他のいすゞ車同様に長寿だったが、ディーゼルや電子制御燃料噴射装置ECGI装備の1.8リットルDOHC(130ps/16.5kgm)搭載車(ZZ/T、ZZ/R)などをラインアップ。この『ジェミニ』のシャシーをベースの初代『ピアッツァ』が’81年に誕生。『ヒルマン』時代のモデル名だった「ミンクス」も2トーンボディで登場した。
◆2代目(1985~1990年)

長く続いた初代の後を受けて登場したのがこの2代目。欧州の街中でロケをしたと想われるカタログ写真を見ていると、アクロバティックな走行シーンが話題となったあの一連のTV-CFが思い出される。
いすゞの設計によるFF車として生まれ変わり、ボディタイプは4ドアセダンと3ドアハッチバックを設定。公言はされなかったが、スタイリングはG・ジウジアーロとされる。

後期型ではフェイスリフトが実施されたが、モデルを通してセイシェルブルーを始め、イエロー、ピンクのカラフルなボディカラーが人気を集めた。室内も初期の『ピアッツァ』のようなシートパターン、インパネを採用。
モモ、レカロシートを備え、専用のサスペンションが与えられた「イルムシャー」、今の2ペダルのハシリともいえる自動クラッチの「NAVi-5」の設定もあった。

◆3代目(1990~1993年)

“90年代のクオリティコンパクト”を掲げて登場したのがこの3代目。丸みを帯びたスタイリングの4ドアセダンでスタートし、2ドアクーペ(ハッチゲート付き)と3ドアハッチバックも登場した。また走りの性能を磨いた「イルムシャー」(4WDのイルムシャーRも用意)と「ZZハンドリングbyロータス」も設定している。

後輪をパッシブにステアさせるナチュラル4WSを盛り込んだ「ニシボリックサスペンションシステム」も特徴だった。
なお、4代目、5代目はホンダの『ドマーニ』『シビック』をベースとしたOEM車につき、ここでは割愛させていただく。