国土交通省は8月12日、自動車に脱出用ハンマーの搭載拡大と、正しい使用法をユーザーへの周知に関して、日本自動車工業会や日本自動車販売協会連合会などの自動車関連業界に協力を要請したと発表した。自動車関連業界に対して、自動車販売時などの機会を捉えて、ユーザーに脱出用ハンマーの搭載を推奨することや、販売店ごとに自社が推奨する脱出用ハンマーを設定し、ユーザーに推奨することを求めた。脱出用ハンマーを購入するユーザーに対して、合わせガラスは割れないなど、正しい使用法を説明することも要請した。令和元年の台風19号による大雨では、自動車が水没して運転者や同乗者が亡くなる事故が相次いだ。令和2年7月豪雨でも車内での被災があったことから、国土交通省ではユーザーに対する注意喚起に加えて、車からの脱出方法や脱出用ハンマーの搭載が拡大するよう業界団体と連携して周知・啓発していくことにした。一方、国土交通省では脱出用ハンマーの性能確保と粗悪品の排除に取り組む。脱出用ハンマーの市場性能を調査して2020年度内に結果を公表する。脱出ハンマーに関する JIS規格(自動車用緊急脱出支援具・JISD5716)に適合した製品の普及を経済産業省と取り組んでいく。