今はなきユニークな装備たち! 「サスペンションシート」とは?【懐かしのカーカタログ】 | CAR CARE PLUS

今はなきユニークな装備たち! 「サスペンションシート」とは?【懐かしのカーカタログ】

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三菱パジェロ(1982年)のサスペンションションシート
  • 三菱パジェロ(1982年)のサスペンションションシート
  • 三菱パジェロ(1982年)
  • 三菱エクリプス(1990年)のシートベルト自動装着機能
  • 三菱エクリプス(1990年)
  • バンパーに逆さ文字の“TURBO”。三菱ランサーEX1800ターボ(1981年)
  • ホンダCR-X(1983年)のルーフベンチレーション
  • ホンダCR-X(1983年)
  • スバル・レガシィ・グランドワゴン(1995年8月)のカーゴファン
今回はクルマのジャンルを問わず、ユニークだった装備を取り上げよう。“ユニーク”には、今はもう見かけないが……の意味を込めている。

◆サスペンションシート
・三菱パジェロ(1982年)

三菱パジェロ(1982年)
外観写真は’82年4月の最初のカタログの表紙、シートの説明写真は’83年6月のカタログ。過酷なオフロード走行時に路面から伝わる振動の緩和を目的に採用されたもので、コイルスプリングとダンパーを組み合わせたバタフライ構造。体重(50~100kg)に応じてスプリングが調整でき、高さは3段階ロック藻可能だった。

三菱パジェロ(1982年)のサスペンションションシート
筆者は、クルマの揺れに対し逆位相というか、ワンテンポずれた独特の効果、動きだったと記憶している。当時をよく知る同業・先輩の片岡英明さんによれば「先入観を持って座ると最初は誰でも驚いた」とのこと。2代目の初期まで設定があった。

◆シートベルトの自動装着機能
・三菱エクリプス(1990年)

三菱エクリプス(1990年)のシートベルト自動装着機能
北米生産のいわゆる“逆輸入車”だった『エクリプス』。当然、左ハンドルで細部の仕様は日本の法規にミートさせての導入。さらに当時の北米の法規に従い備えていたのが、シートベルトの自動装着機能だ。

他にホンダ『USアコードクーペ』(初代)や当時の北米車など、日本に導入された例もあり、クルマごとの方式に違いがみられたかどうか、筆者自身の記憶はやや曖昧だが、概ね、あらかじめ張ってある腰ベルトの下に蹴飛ばすように足を入れ、乗り込んで着座しドアを閉めると、前方Aピラー付近でスタンバイしていた肩ベルトのアンカーがルーフに沿って自動でスルルル……と動いて装着が完了するというものだった。降りる際は、ドアを開ければ自動的にリリースされた。

写真のカタログは'93年1月の「GSリミテッド」のもの。

三菱エクリプス(1990年)

◆逆さ文字
・三菱ランサーEX1800ターボ(1981年)

バンパーに逆さ文字の“TURBO”。三菱ランサーEX1800ターボ(1981年)
三菱車繋がりでもう1台。“箸休め”を自認している本連載らしい題材として取り上げるのが、この“逆さ文字”だ。見ての通り“TURBO”の文字が反転している。BMWの“02ターボ”あたりがルーツだが、高速道路などを走行中、前車のミラーに“正像”で文字が写るようにし、高性能をさり気なくアピールするためのものだった。

写真のカタログは左が輸出仕様で、1.8リットルだった日本仕様に対し2リットルを搭載。フロントのエアダム形状も輸出仕様はバンパー一体型のスマートなもの(羨ましく見えたもの)だった。

◆ルーフベンチレーション
・ホンダCR-X(1983年)

ホンダCR-X(1983年)のルーフベンチレーション
写真はカタログの小さな説明箇所のアップであり、ハッキリとご覧いただけるかどうか。旅客機の客室(新幹線や観光バスでも)のように、室内側の天井にエア吹き出し口が備わり、そのフレッシュエアの取り入れ口をルーフに設けたというもの。1.5iグレードに“ルーフベンチレーション”として設定された。

ホンダCR-X(1983年)
ちなみに初代『CR-X』ではもう1タイプ“サンルーフ”仕様があり、こちらは電動アウタースライド式で“世界初”と謳っていた。

◆カーゴファン
・スバル・レガシィ・グランドワゴン(1995年8月)

スバル・レガシィ・グランドワゴン(1995年8月)のカーゴファン
写真のカタログは「グランドワゴン」名義で日本市場に初登場した時のもの。後に車名はこの初代のうちに「ランカスター」に変更され、3代目(2003年)からは当初からの北米仕様と同じ「アウトバック」に改められた。題材はいかにもこのクルマらしい「カーゴファン」。

カーゴルームのトリム左右に設けられた換気(排出)を目的としたもので、釣りに出かけたり、ペットを載せたときに車内の“ニオイ”を能動的に車外へ排出しようというものだった。

スバル・レガシィ・グランドワゴン(1995年8月)

◆アンブレラポケット
・日産・パルサー(1986年)

日産パルサー(1986年)のアンブレラポケット
3ドアのボディサイドの厚みを利用。傘を差し込んで収められる専用スペースとして用意された。水抜き穴付きで、傘を取り出す際は傘の柄を押せばせり出してくる仕掛け。柄が真っすぐな専用の傘が標準装備されていた。

◆フェザーケース
・日産プレジデントJS(1994年)

日産プレジデントJS(1994年)のフェザーケース
『プレジデント』の純正オプションからひとつ。ネーミングに“フェザー”とあるとおり、トランクリッド裏に毛ばたきを収納しておくためのケースだ。2本あるのは、プロのドライバーは1本目でホコリをはらい、2本目で仕上げる……そういう“2本使い”が基本スタイルだから。いかにもショーファーカーらしい用品。

誰もが驚いた「サスペンションシート」とは? 今はなきユニークな装備たち【懐かしのカーカタログ】

《島崎七生人》

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