カーオーディオの最終的なサウンドクオリティに影響する、「サウンドチューニング」について紹介している当コーナー。今月より新たな章に突入し、「クロスオーバー」をテーマにお贈りしている。今回も前回に引き続き、その成り立ちについて解説していく。前回、「クロスオーバー」とは、音楽信号の“帯域分割”を行う機能であると解説した。今週からは、それをどのように行うのか、もう一歩踏み込んで説明していく。用語解説をしながらこれを進めていこうと思う。今週はまず、「スロープ」という言葉について説明していく。さて、「クロスオーバー」とは音楽信号を“帯域分割”するための機能であるのだが、実際のところ音楽信号は、上下にスパッと2分割されるわけではない。例えば、ツィーター用とミッドウーファー用に音楽信号を分割する場合、ツィーターに対しては、定めたポイントより下側の音楽信号を緩やかに減衰させていく、というやり方が取られることとなる。この“減衰率”を表すのが「スロープ」だ。「スロープ」という言葉には、坂とか傾斜という意味があるが、まさにその通りに、「クロスオーバー」によってカットされる音が、どのような傾斜で下がっていくのか(急なのか緩やかなのか)を表す、というわけなのである。単位は「dB/oct」だ。“dB”というのは音の強さを表す単位であり、“oct”というのはオクターブ、という意味である。つまり、1オクターブあたりどのくらい音の強さが落ちていくか、を表すこととなる。例えばツィーターの「クロスオーバー」においてその「スロープ」を「-6dB/oct」と設定した場合、1オクターブ音程が下がっていくごとに“6dB”音の強さが弱まっていく減衰率となる。「ミッドウーファー」の上側の信号をカットする場合に「スロープ」を「-6dB/oct」と設定すれば、1オクターブ音程が上がっていくごとに“6dB”音の強さが弱まっていく、という減衰率となる。なお「スロープ」は、「6」進法で数字が変わっていく。「-6dB/oct」よりも減衰率を上げようとするならば、次なる数値は「-12dB/oct」となる。そして「-18dB/oct」、「-24dB/oct」…、というように数値が変わっていく。今週はここまでとさせていただく。次回も「クロスオーバー」の成り立ちについての解説を続行する。お楽しみに。
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