カーオーディオライフの、楽しむべきポイントの1つである「サウンドチューニング」について多角的に考察している当コーナー。まずは「イコライザー」にスポットを当てている。今週は、「使い方のコツ」の解説の「Part2」をお届けする。前回は、バンド数が少ないタイプの扱い方を紹介した。今回は、より高度な仕様と言える“13バンドタイプ”の「イコライザー」について、その取り扱い方のコツを解説していく。AV一体型ナビやカーオーディオメインユニットの上級モデルともなると、「イコライザー」は“13バンドタイプ”がスタンダードだ。このくらいのバンド数が確保されていれば、「イコライザー」の本来の役割である、「音響特性の乱れを補足する」という使い方が可能となってくる。さて、そのような使い方をしようとするときにまず問題となるのは、「音響特性の乱れをどのように把握するか」だ。それが分からないことには補正のしようもない。では、どうすればいいのかというと…。おすすめの方法は2つある。1つは、「スマホアプリを使うこと」、である。検索してみると、周波数特性を測定可能なアプリがいくつか見つかるはずだ。測定用の信号を流し、測定アプリで、どのあたりにピークやディップが出ているかをチェックしてみると、参考になる。ただし…。測定アプリを使っても、あくまでも簡易的な測定となる、と思ったほうがいいだろう。マイクの感度や測定場所等で誤差も出てくる。厳密な調整は、自分の耳を頼りに行いたいところだ。では、自分の耳で「音響特性の乱れ」を見つけるにはどうするといいだろうか。まずは「イコライザー」をフラットな状態に設定する。そこから、バンドを1つずつ、ゆっくりと上げてみよう。上げていくと聴こえ方が変わっていくが、このときに「嫌な感じ」がするかどうかをチェックしてほしい。うるさく感じたり、心地悪さが増したりするかどうかを聴きわける。音が変わりつつも「嫌な感じ」でなければ、そのバンドには問題がない可能性が高くなるが、もしも「嫌な感じ」がブーストされたら、そのバンドでは何か問題が起こっている可能性が浮上する。この作業をすべてのバンドで行い、「嫌な感じ」がしたバンドをそれぞれ、少しずつ下げてみる。そうして音楽全体がよりスッキリとクリアに聴こえるようになっていたら、そのチューニングは成功だ。今回はここまでとさせていただく。次回もこれに引き続き、「イコライザー調整のコツ」についてさらに深掘りしていく。お楽しみに。