11月19日、東京都江東区のお台場特設会場で旧車の総合イベント「お台場旧車天国2017」が開催され、約700台のクラシックカーやクラシックバイクが大集結した。旧車雑誌『オールドタイマー』などを刊行する八重洲出版の運営で、今年で5回目。旧車オーナーミーティング(4輪・3輪・2輪)を始め、マニアックな車両の特別展示やボンネットバスの試乗体験、ステージイベントなどが行われた。今回は、全日本ダットサン会による「ダットサン1000還暦祝い」や「東京シングルナンバーズクラブ設立発表」なども並行して開催。戦前のダットサンから日産『ブルーバード』、同『サニー』まで、往年の名車がずらりと並んだ。またマツダのロータリー市販車誕生50周年に合わせ、『コスモスポーツ』、『ルーチェ・ロータリークーペ』、『サバンナ』など、マツダのロータリーエンジン搭載車10台が集結した。ミリタリー車両やトラック、商用車など、乗用車以外の珍しい旧車が見られるのも、このイベントならでは。小型軍用車両の元祖キューベルワーゲン「TYP82」や、アメリカ軍で使われた水陸両用車フォード「GPA」、三菱ふそうの巨大な超重量物輸送トラクター「4W220R」などが異彩を放っていた。希少なレア車は今回も見られた。アウディのルーツのひとつであるNSUの『プリンツTTS Gruppe2』は、1リットル空冷4気筒エンジンをリヤに搭載し、1960年代後半のヨーロッパのレースを席巻した名車。プリンス時代の初代「スカイライン・スタンダード」や『スカイラインスポーツ』、1975年の四国アルペンラリーでデビューウインしたダイハツ『シャルマンA20改』などは、めったにお目に掛かれない車両だ。また、ミャンマーで生産されたマツダの軽トラ『B600』は、現地の倉庫に長年眠っていたのを“発掘”。ほぼ新車状態という驚きの個体であった。