今年もオートモビルカウンシルの会場では、ワクイミュージアムのブースに多くの人が足を止めていた。今年の見どころや、ワクイミュージアムの取り組みについて広報を担当されている武田公実さんにお話を伺った。「昨年と同様にレストアを進めているクルマを展示しています。今年はロールスロイス・コーニッシュのクーペです」ワクイミュージアム・ビスポークは、後世に残すべきベントレーとロールスロイスのモデルを再生させるプロジェクトだ。単にきれいにリフレッシュするだけに留めず、現代の交通事情の元でも普通に使えるタフネスと信頼性を与える。誕生当時そうであったように「最高の自動車」としてよみがえらせるのだ。「今回は内装に用いる本革も展示しております。1台分をあつらえるのに、新製時がそうであったように、厳選された13頭分の牛革を使用します」ワクイミュージアム・ビスポークでレストアされるクルマに選ばれるのは、ベテラン自動車愛好家などが普段のアシとして選ばれるケースが比較的多いとのこと。「この当時のベントレー/ロールス・ロイスには独特のパーソナル性があると思います。それが今になると、“愛でる”クルマとして自動車趣味の受け皿になりうる魅力があると思うのです」。「もちろんベテランのエンスージアストのアシとして選ばれるのはとても光栄ですが、場合によってはもう少しカジュアルに楽しむ、少し遊ぶような要素があってもいいのではないかとも考えています。今後はもう少しライトなプランで、リフレッシュしたものも提案していければ」今年のオートモビルカウンシルのワクイミュージアムブースでは、もう一つの話題があった。「今年はワクイミュージアムは、コーチビルダー宣言をしたいと思っております。1946年式のプールトーをオマージュしたクーペボディを製作したいと思っています。工場長が木型を作って製作していきます」と意欲を見せる。代表の涌井氏には、特にヘンリー・ロイスへの想いが強く、そうしたものを形にしていく活動だという。「文化とは自然発生的に起こるということはなく、作っていかねばならないと最近痛感しているのです。し単に『文化』を連呼していてもダメで、言葉と同義の具体的なアクションが大事」と武田氏は話す。オーナーの涌井氏自身「クラシックカーの所有者は文化財の一時預かり人」というメッセージを発信し続けている。今後のワクイミュージアムの取り組みから目が離せない。
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