国土交通省は今年度の無車検車・無保険車の対策として、街頭監査に可搬式ナンバー読取り装置を導入する実証実験を行う。街頭監査は警察と協力して車両を停止させ、フロントガラスの車検標章(ステッカー)や車検証を目視で確認する。実証実験では三脚などに固定したナンバー読取り装置を側道に設置。読み取った情報で無車検車を識別して、その場で指導を行うことができる。カメラを使ったナンバー読取り装置の実験は、これまでもあったが、大きく違うのは街頭監査の現場で活用できることだ。読取装置を街頭監査場所前方に設置して割り出し、監査現場では警告書を運転者に手渡すことができる。これまでのナンバー読取り装置の実証実験は、歩道橋などに設置して固定。一定期間、自動車のナンバーを継続的に読取り続けるものだった。その後、同省が保有する車検情報と照合して無車検車の割り出しを行い、所有者には後日、指導を行っていた。この方法は実態にあった無車検車が走行する割合を把握できるが、無車検車を是正することには時間がかかる。新たな手法による実証実験の実施場所や開始時期などの詳細は決まっていない。自動車局整備課では「夏~秋頃には始めたい」と、話す。