損害保険ジャパン日本興亜は、自動運転車の社会受容性と法的責任に関する意識調査を実施し、その結果をまとめた。調査は今年2月、日本在住の20~70代の男女を対象にインターネットでアンケート調査した。サンプル数は3600。調査結果によると、緊急時以外は自動走行する自動運転レベル3の利用意向について、保険による補償があることを前提とすれば75%が「利用したい」と回答した。保険がない場合の利用意向は28%にとどまる。自動運転中でも緊急時はドライバーが対応するレベル3で、手動運転切り替え中の事故について「ドライバーに過失がない場合であっても、ドライバーが責任を負うべき」という意見が全体の約3割を占め、年代が高いほどその傾向が見られた。自動運転車を利用することによる社会的効用を受けているため、ドライバーが一定の責任を負うことはやむを得ないと考えている可能性がある。自動運転車に対する「期待」では、「交通事故の減少」の期待が最も高く、「高齢者の移動支援・行動範囲の拡大」「運転負荷の軽減・快適性の向上」への期待も多い。年代が上がるにつれて「移動支援・行動範囲の拡大」への期待が高まる。自動運転車に対する不安では、「ドライバーの運転技量の低下」や「運転支援・自動走行機能の誤作動」を懸念する意見が多い。「交通事故が生じた際の責任の所在があいまいになること」、「交通事故が生じた際の原因究明が困難になること」といった交通事故が発生した場合、事故解決が複雑になることを不安に感じる声も多い。自動走行中にしたいことでは「景色を眺める」や「同乗者と会話する」という回答が多い一方で、「特にない」という回答も多かった。
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