ホンダとGM(ゼネラルモーターズ)は1月30日、共同開発を進めている車載用の燃料電池システムを米国ミシガン州のGM部品工場を活用し、2020年から合弁で量産すると発表した。同州のデトロイトで、ホンダの北米地域本部長である神子柴寿昭専務執行役員と、GMのグローバル商品開発を担当するマーク・ロイス上級副社長らが共同会見して公表した。生産はデトロイト近郊に立地するGMのバッテリー工場内にラインを新設して行い、それぞれの燃料電池車(FCV)に搭載する。この合弁生産では約100人を雇用する計画。両社は1月初めに、8500万ドル(約97億円)を折半出資して、合弁会社「フューエルセル・システム・マニュファクチャリング」を設立した。3人ずつ6人の取締役を派遣し、このなかから両社が交互に社長と副社長を出す。GMの燃料電池部門幹部によると、共同開発している燃料電池システムは「貴金属の大幅削減」などを図るという。神子柴専務は「コンパクトなサイズと高性能に加えて大幅なコスト削減を実現した」と指摘している。ただ、現状ではスペックや生産量は明らかにしていない。両社は13年に燃料電池システムや水素貯蔵技術などの開発で提携しており、20年の製品化を公表してきた。