ヘッドライトが突然切れたら? その場でできるバルブの緊急交換テクニック | CAR CARE PLUS

ヘッドライトが突然切れたら? その場でできるバルブの緊急交換テクニック

特集記事 コラム
(イメージ)
  • (イメージ)

ヘッドライトは夜間走行の必須装備なのでトラブルが発生すると走行ができなくなってしまう。そこで緊急事態に備えたヘッドライトバルブのDIYリペアを憶えておくと良いだろう。

◆愛車のバルブを把握しておくのが第1段階

ヘッドライトのトラブルはそれほど多いワケでは無いが、起こってしまうとかなり深刻。バルブが切れてしまうと夜間走行不可になるのでバルブ交換などのリペアが必須だ。そこで、万が一に備えて愛車のヘッドライトバルブの交換をDIYで実施できるようにしておくと安心。

現在ヘッドライトにはハロゲン、HID、LEDの3種類のバルブが用いられているので、自分のクルマのバルブ形式などあらかじめ調べて、交換時に慌てないようにしておくと良いだろう。念には念を入れるならば予備バルブの準備をすれば完璧だろう。

そこで、次の洗車や整備のタイミングでエンジンルームを開けて愛車のヘッドライトを確認してみよう。電装系の機器のメンテナンスやリペアが未経験という読者には少々ハードルが高いと思うかも知れないが、ヘッドライトの構造を理解すれば、意外に簡単な仕組みなのがわかるハズ。「おっ、これなら自分でも交換できるかも?」と思える可能性も高いので、まずは自分のクルマのヘッドライトまわりを見学してお勉強してみよう。そのためにはボンネットフードを開けてヘッドライトの裏側を見ることからはじめてみる。

ヘッドライトの真裏を見ると光源であるバルブがセットされ、そこに配線が差し込まれている構造なのが理解できる。しかも配線はカプラーを使った構造で工具無しに抜き差しできる構造になっているのもわかる。ここまでわかればヘッドライト交換(正確にはバルブ交換)の半分は成功したと言って過言じゃ無いだろう。

◆バルブ選びで間違ってはいけない型式を確認する

次にバルブの型式を特定して交換バルブを特定しよう。2灯式のヘッドライト(片側には光源がそれぞれひとつずつの構造)は、バルブにハイ/ローを切り替える2つのフィラメントが内蔵されているダブルフィラメント構造になっている(一般的なのがH4と呼ばれるバルブ型式)。一方4灯式のヘッドライトはハイ/ローで点灯するバルブが異なる構造だ(H1などの型式)。

次にHIDと呼ばれるバルブはバルブ形式の頭文字にDが付いている。バーナー(HIDの場合は発光部をバーナーと呼ぶ)には「D2S」「D2R」「D4S」「D4R」があるので型式を特定すると良いだろう。さらに近年のクルマに採用が多くなっているのがLEDだ。ただしLEDにはユニットごとの交換が必要なモデルもあるので要注意(近年はLEDの発光部のみ交換できるモデルもある)。LEDはハロゲンなどに比べると遙かに長寿命なので交換の可能性は低いのだが、愛車のヘッドライト型式やリペア方法を知っておくと良いだろう。

ここからはバルブ交換について紹介していくこことしよう。ここでは最も交換が簡単なハロゲンバルブを使っている場合を想定した。実はハロゲンバルブの交換は非常に簡単だ。

交換の手順はヘッドライトの裏面を見てバルブの後端を確認してみよう。ここにバルブに対して電気を供給するカプラーが差し込まれているので、これを外す。さらに防水のゴムカバーが見えるので、これをめくるとクリップなどでバルブが固定されている。クリップを手で解除すると簡単にバルブが後方に外れる仕組みだ。あとは逆の手順で新しく買ったバルブを取り付けていくだけだ。バルブの交換時の注意点としてはバルブの発光面を素手で触らないこと。バルブ表面は発光時に熱を持つので油分や汚れが付着すると寿命を短くする怖れがあるからだ。きれいな手袋などを使って作業すると良いだろう。

出先でバルブが切れてしまった場合の応急対応にも交換の手順は憶えておくと良いだろう(交換用の予備バルブも車載しておくと万全)。トラブルが発生してからでは慌ててしまって交換もおぼつかないので、通常時に一度ヘッドライトの構造や交換バルブの特定などを実施しておくのが良いだろう。余裕を持ってトラブルをリカバリーできるようになればヘッドライトのトラブルも怖くない。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

ヘッドライトが突然切れたら? その場でできるバルブの緊急交換テクニック~Weeklyメンテナンス~

《土田康弘》

関連ニュース

特集

page top