ニチコンは、運輸事業者向けに複数台の商用EVを効率的に充電できる「サイクリックマルチ充電器」を発表した。2月19日から21日まで東京ビッグサイトで開催される「SMART GRID EXPO 春 第17回 国際スマートグリッド展」で展示・紹介される。
この新システムは、2050年カーボンニュートラル実現に向けた取り組みが加速する中、特に商用EVの導入促進を見据えて開発された。日本政府は2030年までに新車販売の電動車・脱炭素燃料車100%を目指しており、商用車のEV化も重要な課題となっている。
サイクリックマルチ充電器では、複数台のEVを高出力でサイクリック充電できる。1口最大90kWで最大6台のEVに繰り返し充電を行う。充電器の能力を最大限に活かし、効率よく充電できる。
充電電力のピークを抑制した。複数EVを同時充電する場合でも最大充電電力は一定のため、受電設備投資や電気基本料金を抑制できる。
高い設置自由度を持つ。セパレート構造により自由な設置レイアウトが可能。スリムなディスペンサーで駐車スペースを有効活用でき、騒音対策も容易という。
CMC用サーバによる充電管理も特徴。各車両の充電をサーバで制御し、効率的な充電が可能。カード認証で車両ごとの充電管理も容易に行える。
この新システムにより、運輸事業者は商用EVの導入コストや運用コストを抑えつつ、効率的な充電管理が可能になる。ニチコンは、この製品を通じて商用車のEV化促進と、カーボンニュートラル実現に貢献することを目指している。