三菱HCキャピタルと三菱オートリース、オークネットの3社は、中古EVリースサービスの構築に向けた基本合意書を締結したと発表した。
このサービスは、中古EVの普及促進とEVバッテリーの国内循環型モデルの構築を目指すものだ。
政府が掲げる2050年までの脱炭素社会実現に向けて、各企業がEV化を推進しているが、車両価格や維持費の高さなど課題も多い。また、国内の中古EVやバッテリーの多くが海外に輸出されており、資源安全保障や国内産業育成の観点から、国内におけるサーキュラーエコノミーの実現も課題となっている。
今回の中古EVリースサービスでは、三菱HCキャピタルと三菱オートリースが顧客ニーズの収集やリース・メンテナンスの提供を担当。オークネットは中古EVの調達や航続距離保証を担う。リース満了後のEVバッテリーは、蓄電池や街路灯などにリパーパスする予定だ。
サービス構築に向けて、三菱HCキャピタルの茨城営業所に中古EVを導入し、実証実験を行う計画だ。
三菱HCキャピタルグループは、2023~2025年度中期経営計画で「EV関連」「脱炭素ソリューション」を重要テーマに掲げている。昨年9月より、グループ連携によるEV統合型サービスを提供しており、今回のサービスもその一環と位置付けられる。
3社は、このサービスを通じて企業のEV導入支援や中古EVおよびバッテリーの再評価・二次利用に関する知見を蓄積し、EV統合型サービスのさらなる機能拡充を図る。同時に、国内における中古EVの普及と中古EVバッテリーの利活用を推進することで、脱炭素社会とサーキュラーエコノミーの実現に貢献していく。