車にパンツ? 夏も走れるスノーモービル?…危機管理産業展 RISCON 2024 | CAR CARE PLUS

車にパンツ? 夏も走れるスノーモービル?…危機管理産業展 RISCON 2024

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陸上自衛隊除染車
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  • トイファクトリーMARU MOBI(危機管理産業展 RISCON 2024)
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  • カワサキ MULE(危機管理産業展 RISCON 2024)
  • サポートマーケティングサービス / アカリエSLUSHARK C3-2(危機管理産業展 RISCON 2024)
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能登半島地震・豪雨、南海トラフ地震に対するリスクなど、災害に対する人々の関心が高まるなか、「危機管理産業展2024(RISCON TOKYO 2024)」が10月9日から11日まで東京ビッグサイトで開催中だ。

「危機管理」をテーマにした展示会では、日本国内最大級の総合トレードショーとなる。主催は東京ビッグサイト。来場対象は国・自治体、製造業/製造工場、建設/ディベロッパー/不動産/ビル管理、交通・ライフライン、医療・福祉、コミュニティ関係者。

「防災・減災」 「BCP・事業リスク対策」 「セキュリティ」「衛星測位・位置情報活用」 「ドローン活用」 「テロ対策」 など約445社の最新製品・技術が東京ビッグサイトに集結している。2005年の初開催から20回目となる今回は、危機管理の“いま”をつかむ主催者企画3件:能登半島地震関連展示、RISCON防災カフェ、避難所再現ゾーンが用意された。

以下、有明での展示から、危機管理に活躍が期待される車両をピックアップして紹介しよう。

●トイファクトリーMARU MOBI

キャンピングカーのメーカーとして定評のあるトイファクトリーが開発し、地方自治体や企業に向けて提案している、マルチパーパスモビリティ『MARU MOBI』(マルモビ)。1台の車両を多方面&多目的に活用できるのが特徴だ。

内閣府が推進する「災害に強い国づくり:国土強靭化(ナショナル・レジリエンス) 」政策に対応する『平時活用、有事機能発揮』を形にした車両だ。「マル」チパーパス「モビ」リティのコンセプトからMARU MOBIと命名された。

トヨタ『ハイエース』をベースに、取り外し可能な脱着式シートや、トイファクトリーが特許を取得した特殊構造を車内に設置し、レイアウトを用途に応じて組み替えられる。

●カワサキのオフロード多目的四輪車

カワサキのオフロード多目的四輪車(バギー、サイド・バイ・サイド)、『MULE』はRISCONの常連だ。2024年は「MULE PRO-FXT」にウィンドシールド、ワイパー、ルーフを装備した仕様を展示した。エンジンは排気量812cc、4ストローク並列3気筒エンジンを搭載し、907kgの牽引力を持つ。

展示された車両は自衛隊向けと同じ仕様で、すでに納入実績もあり、能登半島地震でも活動した。ただ、能登に投入された車両はウィンドシールドのない仕様で、悪天候の際には乗員の負担が大きかったという。

●電動キャタピラーボード

水陸両用車『ARGO』の販売を取り扱うサポートマーケティングサービスは、今回ARGOのほか、“電動クローラーボード”のアカリエ『SLUSHARK C3-2』を新たに出品した。

形態は、既存のビークルではスノーモービルが近い。スノーモービルはシートに跨って座るが、SLUSHARKはスクーターのように足を前に置いて座る。スタンダードモデルではキックボードのように立って乗る。前部のスキー(ソリ)は1枚。大雪災害・雪崩現場など雪上での救助活動に、要救助者の声を聞きやすい、電動駆動による静音性が特徴だ。大雪で立ち往生した車が連なる道路での使用も考えられる。

前部のスキー(ソリ)はタイヤに交換することも可能で、どんな路面でも活動できる。最高速度70km/h、航続80km、耐寒性能マイナス30度、登坂能力40度となっている。価格(消費税込み)は2人乗り対応のシートモデルが231万円、スタンダードモデルが220万円、タイヤセットが6万6000円。

●リンテック21 CAR-SHIP NEPTUNE

工場の設備向けに、地震の際の転倒、落下、暴走を抑止する防災器具や、地震による火災予防の専門メーカー、リンテック21は、浸水時に車を水面に浮上させる『CAR-SHIP NEPTUNE』を提案した。車両の下部をカバーする防水の袋だ。

リンテック21では津波から“ノアの方舟的に”避難することを想定している。車に乗ったまま津波で流され、外洋で救助船に回収してもらうことを想定している。地震の後で津波が来るまでの時間で車両にカバーを装着できるのか。できたとして、津波に巻き込まれながら安定して浮上できるのか。問題は多いものの、まずは提案というところ。

ほかに消防車架装メーカーのトーハツが電動消防ポンプを参考出展、三和エナジー、大同井本エナジー、ハタエ石油、道南石油、宇佐美配送事業会社グループが合同でブースを構え、燃料ろ過装置「ロカクリーン」を出品、複数の事業者が車両内に設置できるポータブルトイレやトレーラートイレを展示していた。さらに陸上自衛隊最大の化学科部隊である中央特殊武器防護隊が除染車を、東京消防庁がVR防災体験車を、法務省矯正局が特別機動警備隊用のバスを展示した。

《高木啓》

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