ミュンヘン・エレクトリフィケーション(ME)は8月20日、ドイツで9月に開催されるIAAモビリティ2024において、持続可能な輸送業界のための革新的なバッテリーマネジメントシステムとソフトウェアソリューションを初公開すると発表した。
現在、重量商用車とバスは世界の車両全体のわずか4%を占めるに過ぎないが、輸送セクターにおけるCO2排出量の約40%を占めている。このため、輸送業界は厳しい排出削減目標に直面している。ヨーロッパでは、商用車のCO2排出量を2019年比で2030年までに45%削減するとしており、この目標を達成するためには、排出ゼロ車両の割合を大幅に増やし、2030年までに40万台にする必要があると欧州自動車工業会(ACEA)は試算している。しかし、充電および燃料補給インフラの拡充、再生可能エネルギー源の不足、車両の航続の制限など、多くの課題が存在する。
ミュンヘン・エレクトリフィケーションは、顧客の成功を支えるパートナーとして、この変革を支援している。同社が設計するバッテリーマネジメントシステムは、EVバッテリーの性能と寿命を最適化する上で重要な役割を果たす。これらの高度なシステムは、効率的な充電、放電、およびバッテリーの安全性と健康状態の監視を確保し、電動車両の全体的な効率と航続を最大化する。
主力製品である「バルセロナBMS」は、正確な電流センサーと高性能なバッテリーマネジメント制御ユニットを統合したもの。このユニットは、現代の自動車向けBMSに求められるすべての機能に加え、いくつかの独自の追加機能を備えている。自動車、商用車、ユーティリティタスクビークル(UTV)向けに設計されており、500Aの連続電流をサポートする。
「ボローニャBMU」は、パックレベルでの主要および周辺の調整ロジックを提供し、最大8つのコンタクタと8つの高電圧測定入力の構成を可能にする。この柔軟性により、さまざまなシステム要件に適応できる。また、950Vまで対応可能なカスタムCMB技術を備え、EVトラックに最適という。