3月5日~7日に東京ビッグサイトで開催されたオートアフターマーケットの活性化を目的とした商談型展示会「第21回 国際オートアフターマーケットEXPO 2024(IAAE 2024)」には、EV普及の進展が伺える製品・サービスの展示が行われていた。
EV給電装置
電源機器、半導体デバイス、精密機構部品、システム機器及び合成樹脂塗料の製造販売を行う株式会社オリジン(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:稲葉 英樹)は、電気自動車(EV)の電欠をサポートカー(EV・PHV)の蓄電能力を活用し救済(急速充電)する装置「POCHA V2V(PortableChargerVehicletoVehicle)」の展示を行った。また、EV以外の車両の場合は別途バッテリーパック(POCHA LiB)を搭載することで給電可能だという。本製品は、約15分で15km程度走行可能な電力の給電が可能だという。15km走行できれば近隣の拠点に移動ができることから実用的であると言えるだろう。
ファイヤーブランケット
また、EV事故において注意すべき火災に対応するファイヤーブランケットにも注目だ。消防機器メーカーのヨネ株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長:米田 哲三)は、1,500℃の燃焼温度にも耐える炭素系素材グラファイトを採用したファイヤーブランケット(Bridgehill社製:ノルウェー)を展示。消火の難しいEV火災が万が一起こってしまった際はもちろんだが、二次被害を抑制するために予め事故車両にファイヤーブランケットを掛けておくなどの運用方法も想定される。
EV整備機器
さらに自動車整備工具機器を扱うSmart Safe(販売代理店:株式会社アルティア)は、バッテリーパックと車両システム全体の診断が可能なEV診断機をはじめ、バッテリーパック気密検知器などのEV整備関連機器を展示していた。
自動車メーカーがEVのラインナップを増やすことはもちろん重要だが、それだけではEV普及は進まず、充電器や整備機器、そしてトラブルがあった際の対策など周辺のインフラが整ってこそ普及は進むものである。そういった意味で今回の展示内容を見ると、いよいよ本格普及が近づいているのではと感じる内容であった。