JAFは、年末年始期間の車両トラブル防止のため、お出かけ前の車両点検の重要性を呼びかけている。
前回の年末年始期間(2022年 12月29日~2023年1月4日)にJAFが出動した救援件数は5万3993件にのぼり、約11.3秒に1件の割合だった。これは2022年度の年間平均(約14.4秒に1件)を上回る数値。
最も多いトラブルは「バッテリー上がり」で、低気温によるバッテリーの能力低下や使用環境による劣化が原因となっており、お出かけ前にカーディーラー、ガソリンスタンド、カーショップなどでチェックすることをすすめる。
また、降雪時の救援要請も増加傾向にあり、特に雪道でのノーマルタイヤの使用に注意したい。JAFが行った制動距離実験では、雪道でのノーマルタイヤの制動距離はスタッドレスタイヤに比べ約1.7倍の29.9mとなったとしている。降雪が予想される地域へドライブの際はタイヤチェーンやスタッドレスタイヤの装着が必須だ。
さらに、見分けが難しいブラックアイスバーンもスリップ事故の原因となる。JAFの実験では、ブラックアイスバーンでの制動距離は69.5mと、他の路面状況に比べても長いことが確認されたという。
また、大雪によるクルマの立ち往生時には、車内の一酸化炭素濃度が危険水準に達する可能性がある。JAFの実験では、雪で埋まったクルマの一酸化炭素濃度が16分で危険なレベルに達することが明らかになったとしている。
JAFは、「お出かけ前は天気予報を確認し、大雪が予想される場合は不要不急の外出は控えましょう」とコメントしている。