キャンピングカーイベントも秋冬に向けた提案を行う季節。MRJが提案するのは住宅用床暖房をフロアやイスに張り巡らせた斬新な軽キャンピングカー。その名も『WOODY ザ・床暖』だ。
エンジンを切っても使える、キャンピングカーの寒さ対策として一般的なものと言えば、FFヒーターが思い浮かぶ。しかし、FFヒーターは換気の必要があるのがネックだ。
そこでMRJが考えたのが0.1mmもない極めて薄い住宅用の床暖房用シートを、木材パネルの下に貼り付けることだった。フロアには750mm×270mmのものを1枚、270mm×450mmのものを3枚敷き詰め、2つのイスにもそれぞれ270mm×450mmのシートを仕込んだ。
天井に二重断熱を施したこともあり、2000Whのポータブル電源で12時間以上の連続使用が可能。就寝中ずっとオンにしていても、かなりの余裕がある。使用開始から30分ほどで足元だけでなく、車内全体が温まり、走行中もクルマの暖房を使わず快適に過ごすこともできるそうだ。
この床暖房のシートは折れ曲げることはできないが、形状さえ変化させないようにさえすれば、クッションやベッドマットに入れることも可能。
また、冬場のキッチンカーの調理場において、上半身は暖かい一方で、足元は非常に冷たいというケースがあるが、この解消にも役立てられるよう、開発を進めている。
なお、展示車両はスズキ『エブリイ』がベース。イベントでは、床暖房システムPR用のデモカーとして展示されており、キャンピングカーとしての設備は未完成。今後、制作が進められる予定となっている。