みなさん『タイヤの日』をご存知ですか? 日本タイヤ協会(JATMA)が2000年に創設し、タイヤ=輪のイメージから“8”をとり、4月8日を「タイヤの日」として各ドライバーに向け安全啓蒙活動を実施しています。
4月は小学生をはじめ学生たちの新一年生や新社会人が新たな生活をスタートさせるシーズン。自転車やバイク、クルマで通勤や通学を新たに始める方も多いでしょう。同時に4月は新一年生や新社会人の誕生効果もあり、ベテラン社会人も運転のみならず、色々な意味で“襟を正す”機会になっているのではないでしょうか。
◆子供から大人まで楽しく・正しく“安全”を学ぶ「ファミリー交通安全パーク」
そこでブリヂストンは「タイヤの日」にちなみ、4月8日にイオンモールむさし村山で「ファミリー交通安全パーク」を開催。ブリヂストンの交通安全知識の啓発活動は新型コロナウイルスの感染が拡大する以前は四輪(ブリヂストンタイヤ)、二輪(ブリヂストンモーターサイクルタイヤ)、自転車(ブリヂストンサイクル)でそれぞれ開催しており、とりわけ自転車については学校や商業施設などで年間100回以上も行っていたのだそうです。
「今回はこれまでのタイヤ中心の安全啓蒙から、道路を利用(移動)する人々に係わる安全に目を向けることにいたしました。そこでブリヂストングループ全体で自動車、モーターサイクル、自転車というあらゆるモビリティを利用する方々に向け、初めて「ファミリー交通安全パーク」としました」と中原啓成さん(宣伝・イベント推進部)がイベントの主旨を説明してくれました。
これに賛同した日本交通安全教育普及協会が主催者となり、警視庁交通部やJAFも協力してくれたそう。一通りブースをまわってみればドライバーとしての視野の外まで見知ることができ、路上をとりまく安全についてさり気なくリコメンドされているような感覚が心地良く感じます。
ファミリー交通安全パークは店舗が並ぶ一角にスペースが設けられ、ファミリー層を中心にカップルや学生さんなどが一軒のお店を覗くように立ち寄れるスペースになっていました。バルーンゲートをくぐった先にはブリヂストンが四輪、二輪、自転車の各ブースを設けていただけでなく、警視庁やJAF、日本交通安全教育普及協会などの体験コーナーが並んでいました。
◆“努力義務化”で話題の自転車乗車時のヘルメット、正しい被り方は大丈夫?
安全といえば、さらに今年は3月から自転車に乗る人のヘルメット装着が義務化されたことが大きなトピック。そこでヘルメットを使った正しい装着法のレクチャーが行われました。被り方は後頭部から前ではなく、前から後ろへと被ります。
また試着したモノは頭部とヘルメット内の緩みを取る調節ダイヤル付きだったため、正しく装着したときの方がフィット感に驚き、さらに手に取ったときより装着後のほうがむしろヘルメットが軽く感じたほどです。安全で快適とはまさにこういうことをいうのでしょう。あごひもは指が1~2本入る程度の緩みを残すのが最適だということにも、初めて気づくことができました。
子どもたちはヘルメットを装着した状態で、自転車に乗って危険予知のシミュレーター体験を行っていました。畳二畳くらいのスペースでかなりリアルな画像を用いたシミュレーター体験ができるのが今どき。子供たちが自転車をこぎながら左右後方と真剣に画面に向かう姿が微笑ましく、頼もしい様子です。加えて、四輪向けのコンテンツとしてVRを使った事故シーンの体験や「運動能力(認知・判断)診断」なども実施していました。
ところで近頃、子供に人気の「うんこ」をモチーフとしたコンテンツが様々あるようですね。今回はブリヂストンが製作したクイズ形式の「うんこ交通安全ドリル」も人気コーナーでした。他にも白バイ乗車体験なども乗車待ちが出るほどで、大人も子供も楽しく学べる機会であることを実感。
◆空気入れだって奥が深い! 空気補充と定期点検は忘れずに
ほとんど自転車に乗る機会のない私にとって自転車のコーナーは空気圧に対する甘さに驚きました。十分にエアが入り硬くなったタイヤも「まだ空気が足りない」と言われてビックリ。バイクやクルマは、器具を使ってエアチェックをするのが一般的ですが、自転車は何となくタイヤを指で押して計ることもしばしばあるのではないでしょうか。少なくとも子供の頃はそれで少しでもブヨブヨ感があれば空気を入れていた記憶がありますが、それはきっと危なかったのかもしれません。
今回はエアチェッカー「空気ミハルくん」を使って空気圧不足を“視覚化”しつつ、空気の補充体験をしました。ところがあと少しのエア補充を一般的な空気入れでしようと試みても、力不足でポンプレバーが反発してなかなか空気が入らない。結果として、「月に一度は自転車屋さんでエアチェックとエア補充をすることを推奨しています。同時に自転車を定期点検することを心がけましょう」ということを教わりました。
◆四輪・二輪問わず唯一地面と接するタイヤ、きちんと管理することの大切さ
ブリヂストンといえばやはりタイヤです。乗り物は異なってもタイヤは唯一の路面と接地する重要なパーツに変わりはありません。今回は「空気圧」のチェックで適正数値を保つことの重要性を軸に、偏摩耗や残り溝が事故に繋がること、それを防ぐための方策を見て触れて知ることができました。
四輪向けの展示では、空気圧の低下が招くタイヤの片減りの現象やタイヤの残り溝の適正数値についてなど、大事だとわかっているつもりのタイヤのチェックポイントを再確認。駐車場に戻って「愛車のタイヤは大丈夫かな?」ときっと思ったはずです。
二輪では偏摩耗によって「曲がる」性能が著しく低下して危険であることや、それらの多くは空気圧低下が原因であり、空気圧チェックの重要であることをアピール。エアバルブの劣化(ゴムが硬化してガビガビになったバルブの展示)によるエア漏れを防ぐために、タイヤ交換の際にはエアバルブも交換することなどを勧めていました。
「効果はなかなか計れるものではありませんが、一人でも一件でも事故が減るよう、モビリティ業界にいる企業としての責務であると思っているので、これを機に今一度、ブリヂストンとして取り組んでいきたい」と中原さん。このイベントはコロナ以降の新たな取り組みということで今後の予定は今回の反響次第でもあるようです。しかしとても有意義な内容であることは間違いなし。どこかで出会えたらぜひ参加してみてください。