◆往年の名作「Oni」をリプロダクト【ADVAN Racing Oni2 PROGRESSIVE】
特徴的な3本スポークのデザインこそ「Oni」のアイデンティティ。長い月日を経て、復活したOniは14&15インチがすでにデリバリーされていた。そして「ADVAN Racing Oni2 PROGRESSIVE」の20インチモデルは2023年へと発売が延期されており、ついにお披露目となった。
ステップリム部にピアスボルトをアクセントとして配置。3ピースモデルを彷彿とさせつつも1ピース構造を採用する。1年間の発売までの間に、じっくりとより深くデザインについて吟味を重ねた。その結果生まれたのが深リムのデザイン。いわゆるGT-Rデザインと呼ばれる造形を作り上げた。
色物ではない、本物のカッコよさを持たせたかったとADVANホイールデザイナーの萩原修氏は語る。そのこだわりのデザインはカッコよさを純粋に追求している。
日産『フェアレディZ』(RZ34)は今回のオートサロンでも多数展示されているが、そこであえてトヨタ『GRスープラ』に20インチのADVAN Racing Oni2 PROGRESSIVEで挑む。金属的な美しさと、段付きの深いリムに寄る形状の美しさ。そしてスポークの合間からチラリと見える奥行きの深さは見飽きない、彩りの世界を作り上げる。
◆センターをマシニング加工するプレミアムさ【ADVAN Racing TC-4 SE】
人気の5本スポークホイールである「TC-4」。スペシャルエディションとなる「TC-4 SE」はセンター部のマシニング加工が特徴。大きく彫り込むことで特徴的なアルミの質感を強調し、TC-4のデザイン性をさらに高めた。
ベースとなるTC-4はスタイリッシュさにあふれる5本スポークで、その大きな開口部がキャリパーを引き立て、見た目にも華やかなモデルとして人気が高い。しかし、それでいてGR86/BRZのワンメイクレースであるGR86/BRZ Cupにも使われているコンペティションなモデルでもある。ホイールナットとの接合部にはスチールブッシュを打ち込むことで、繰り返しホイールを付けたり外したりすることによるホールの摩耗を抑制。
性能の高さとデザイン性を両立するが、2022年シーズンはクラブマンクラスでチャンピオンを獲得。性能にも裏打ちされたホイールなのだ。
自身がレーシングドライバーであり、入門カテゴリーからトップカテゴリーまで上り詰めた経験を持つ萩原氏だからこそ、「高い性能のホイールを買いやすい価格でレースをする人に提供したい」という思いから、ワンメイクレース用サイズも提供している。
さらに「そんなレース用ホイールが性能の高さはもちろん、バキッとカッコよかったらテンションが上がるじゃないですか。そういう面でも応援したい」と思いが詰まったたモデルなのだ。
◆17インチモデルは“絶妙なサイズ”にこだわる【ADVAN Racing RG-4】
17インチサイズは今となっては大径とはいえないが、そのサイズにも大きなニーズがある。とくにワイドなリム幅はすっかり他社も含めて18インチがメインとなってしまっているが、スイフトスポーツやロードスターなど、17インチでのワイドサイズを望む声もある。そこでADVANでは7.0Jから10.0Jまでをラインアップする。インセットも9.5J/10.0J IN+35など、特にサーキットを走るユーザーには最適なワイドなサイズ展開も魅力。
「我々は売れ行きを見て、次のモデルのサイズを決めていきます。もちろんそうなるとニーズが少ない、売れ行きの少ないサイズは必然的にカタログから外れていきます。でもそれだけが全てじゃない。大多数の人に売れるわけではなくても“ADVANにはこのサイズがあるよね”という一言をいただくのも大事なことだと思っています」と萩原氏は語る。
決して大きな数でなくても、本当のクルマ好きが欲するサイズを汲み上げて提供する。それこそがADVANの姿勢であり、そのスタンスこそADVAN WHEELのファンを生み出しそれがまた長い流れになっていくのだという。本質を捉えて、永く愛されるデザインとものづくりを続けるADVAN WHEELに今後も注目だ。