東日本旅客鉄道(JR東日本)、日立製作所、DXCテクノロジー・ジャパンは「タクシー乗り場需要の可視化による交通行動の最適化実証」と題し、品川駅で実証実験を実施中だ。ウェブサイトより、品川駅高輪口(西口。東京都港区)タクシー乗り場のリアルタイム混雑状況などを提供する。
今回の実証実験は、二次交通の交通結節点である駅での鉄道からタクシーへの乗り換えをスムーズに行ない、シームレスな移動を実現するとともに、密を避けて駅を利用したいというニーズに着目し、駅前タクシー乗り場における混雑情報などを提供する。
タクシー乗り場付近にカメラを設置してデータを取得、解析して、実証実験ウェブサイト上で混雑情報を提供する。ユーザーは乗り場に到着する前に混雑情報を把握でき、目的地までの行動計画が立てやすくなる。JR東日本グループのスマートフォンアプリ「Ringo Pass」「JR東日本アプリ」とも連携している。実験の実施期間は11月7日から30日まで。
この実証実験は、「モビリティ変革コンソーシアム」の実証実験のひとつだ。コンソーシアムでは、JR東日本単独では解決が難しい社会課題や、次代の公共交通のあり方について、オープンイノベーションによりモビリティ変革をめざす。2017年9月5日に設立。
駅前タクシー乗り場における混雑情報の提供については、2021度にも東京駅八重洲口(東京都千代田区)で同様の実証実験を実施し、ニーズを検証した。実証結果では、タクシーのユーザー、事業者の8割以上から、混雑情報が提供された場合の利用意向があった。他の駅での展開を期待する声もあり、品川駅で実験することになった。他箇所でのニーズ、行動変容を検証するとともに、新たな課題を検証する。