警察庁は、「110番」通報の通報者がスマートフォン、タブレット端末を用いて、事件・事故の映像や画像を送信することができる「110番映像通報システム」の試行運用を10月1日に開始した。
システムは警察官が現場に到着する前に、視覚的な情報を受け取ることで、110番通報に迅速、的確に対応するのに役立てる。
試行運用では、110番通報を受理した通信指令室担当者が通報内容に応じ、通報者に対し映像の送信が可能かどうかを確認する。通報者が同意した場合、通信指令室担当者は、通報者のスマートフォンなどにSMSでワンタイムURLを送信する。通報者は、ワンタイムURLから本システムにアクセスし、通信指令室担当者から口頭で伝えられるアクセスコードを入力してログインする。
通報者のスマートフォンのカメラ機能が起動し、通報者は、リアルタイムで映像を撮影し送信できる。通報者が既に保有している映像の送信可能。通信指令室で受信した映像は、現場に臨場する警察官に送信し、初動警察活動に活用する。県境事案については、他県警察の通信指令室へも送信できる。
各都道府県警察でシステムの運用訓練を実施した後、10月から試行開始した。試行運用期間は6か月で、この間、通報者の利便性向上など施策があれば改善する。本格稼働は2023年4月1日を予定。