独ポルシェは5月18日、ポルシェ『911』に「タルガ4」と「タルガ4S」を追加設定、発表した。タルガトップは1967年の「911 2.0タルガ」が最初で、ポルシェによるともともとは“アンチ・ロールバーを装備した安全なカブリオ”という企画だった。スポーツクーペの初代911は1964年に市場投入されるが、すぐに派生車種が検討される。そのひとつがカブリオで、オープンモデルの危険性について議論が高まっていたアメリカ市場を意識して、ロールバーを装備したのだった。1965年に提案された最初のタルガは、幅(車両前後方向)20cmのロールバーを備えていた。量産型は1966年に発表され、翌年、販売が開始された。「タルガ」の名前は、イタリアのシチリアで開催されていた耐久レース「タルガ・フロリオ」にちなむ。その時までにポルシェは4勝をあげる活躍をしていた。初期のタルガは、リアウインドウが透明でソフトな樹脂でできており、カブリオ然としていたが、1969年にリアウインドウが湾曲したガラスとなる。最新型に通じるフォーマットの登場だ。その後、着脱式ルーフが定評を得て、「タルガ」としてひとつの車種コンセプトとなり、スタイルのアイコンとなった。第4世代911(993)まで「タルガ」は ボディ仕様の名称で、「カレラ・タルガ」や「ターボ・タルガ」というように設定されていたが、第5世代911(996)からはそれ自身で車種名となっている。第8世代911(992)の新型タルガについてポルシェは、「カブリオレのオープントップドライブと、クーペのもつ日常の快適性・安全性とを融合した」と自負している。