90年代初頭、日本ではステーションワゴンのブームが起こった。車種もバラエティに富んでいた。今となっては懐かしいそんな時代のキャストを振り返ってみたい。◆日産 ステージア(初代・1996~2001年)カタログの表紙の地色にもなっている“エメラルドグリーンパール”のボディカラーが懐かしい。『スカイライン』や『セドリック/グロリア』のワゴンに代わるモデルとして登場したのがこの『ステージア』。ホイールベースは2720mmで、これは当時の『スカイライン』『ローレル』と共通だ。エンジンは直6とし、97年にはオーテックが手がけたR33型GTーR由来のエンジン、リヤサスペンションの「260RS」が登場。このクルマはMTのみの設定だった。4WDも設定し、走りとLクラスらしいゆとりを両立させていた。◆マツダ・カペラカーゴ(1988~1994年)5代目『カペラ』がベース。当初は『カペラカーゴ』だったが、後に『カペラワゴン』に車名が改められている。欧州調のシンプルでクリーンなスタイリングが特徴で、ドアガラスはピンを用いてサッシュとの段差をなくしたアウディ方式を採用。FF車は格納式のサードシートを備える7人乗りだった。量産車世界初を謳うプレッシャーウェーブ・スーパーチャージャーディーゼル(2リットル)を設定。4WDはセンターデフとリヤビスカスLSDを組み合わせたフルタイム4WD。セダンよりホイールベースを60mm伸ばしたのは次世代のモデル。◆三菱 ディアマンテワゴン(初代・1993~1997年)先代に当たる『マグナワゴン』同様、オーストラリア製のいわゆる“逆輸入車”。今思い出すと微妙な差ではあるが、フロントマスクは豪州仕様では当時のセダンの『シグマ』だったが、日本仕様はやや眼光鋭い『ディアマンテ』のそれが車名とともに採用された。3リットルのV6エンジンを搭載するモノグレード展開で、本革シートや液晶TV藻似たー付きオーディオ(CDオートチェンジャー、リヤルーフスピーカー付き)などが奢られていた。◆トヨタ・カローラ・ツーリングワゴン(3代目・1991~2002年)“カロゴン”の通称が流行ったこともあったが、『カローラ』のファミリーらしく、扱いやすい実用車。ハイルーフの基本設計の確かさが長寿のポイントだった。写真のカタログは1996年5月のもので、この時に4AーGE型5バルブツインカム(165ps/16.5kg・m)搭載の「BZツーリング」を設定、このモデルはハイオク仕様だった。カタログには“ABS & 運転席SRSエアバッグをツーリング系前者に標準装備”ともある。
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