埼玉県鴻巣市の関東工業自動車大学校で5月18日、「KANTO ロータリー祭り」が行われ、ロータリーエンジンを搭載した歴代のマツダ車が集まった。昨年「ジャパン・オールド・スモール・カー・クラブ」(吉崎勝会長)の協力で初めて開催され、好評を得たことから今年も開かれることとなり、昨年は30台だったロータリー車は今年56台にまで増えた。一番目を引いたのが、7台の初代『コスモスポーツ』。全国で約180台前後の登録があるという「コスモスポーツオーナーズクラブ」の一部が集まったもので、前期型と後期型、それに、1968年にニュルブルクリンクで行われた84時間耐久レース「マラトン・デ・ラ・ルート」に挑戦した「mazda110S」のレプリカなども展示された。最も多かったのは『RX-7』。フェンダーミラーの初代から、左ハンドルの2代目カブリオレ、チューンした3代目など、30台近くがずらりと並んだ。その中には、もうすぐ走行40万キロ近いという『カペラ』や、シングルナンバーの『ファミリアロータリー』、2代目の『コスモL』『コスモAP』、4灯式のリトラクタブル・ヘッドライトを持つ3代目の『コスモ・ハードトップ』などの姿も。ロータリー車以外でも、『R360クーペ』や『AZ-1』、三菱『ミニカ』、ホンダ『ライフ』など、かわいらしい軽自動車も参加して花を添えた。1988年式のRX-7で参加した26歳の女性オーナーは「RX-7以外にも、もっと古い希少な車を見ることができて素敵なイベントです」と楽しんでいる様子だった。このイベントは開催主体がクルマのメカニック養成学校ということもあり、学校見学者向けのロータリーエンジン整備体験講座や、人気ユーチューバーによる洗車体験なども行われ、大勢の見学者があった。午後には新旧ロータリー車試乗体験があり、こちらも大好評。軽快なロータリーのエンジン音が敷地内のテストコースに響き渡った。同校の内田義則キャリアサポートセンター長が「学校見学者や在校生など若い人の中には、アニメ『頭文字D』やゲーム『グランツーリスモ』などを見て実物のロータリー車を見たいという人も多いようです」と言うように、若者の姿が目立った。各旧車のエントラントに腐心している吉崎会長も「ロータリーエンジンに興味ある人は多いようです。来年はロータリーも含めて、商用車、トラックなどマツダ車全部で開催してここを埋め尽くしたいですね」と意欲を見せていた。
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