ボルボカーズ(Volvo Cars)は3月4日、2020年以降、すべてのボルボ車の最高速度を180km/hに制限すると発表した。ボルボカーズは、速度の出し過ぎによる危険性について、強く警告してきた。ボルボカーズの「Vision 2020」では、2020年までに新しいボルボ車に搭乗中の事故における死亡者または重傷者を、ゼロにすることを目指している。しかし、ボルボカーズは、技術面だけでは死亡者や重傷者をゼロにできないことを認識。ボルボカーズは今後、技術面だけでなく、ドライバーの行動面にも焦点を当てていく。ボルボカーズによる研究では、自動車による死亡事故や重傷事故を完全になくすという野心的な目標を実現するうえで、3つの課題、いわゆる「ギャップ」が存在していることを確認している。自動車の速度超過が、そのうちの大きな要因のひとつになるという。速度の出し過ぎに関する問題は、一定の速度を超えたとき、車両の安全装備やクラッシャブル構造などでは、事故の際の死亡や重傷という事態に充分に対処しきれないという点にある。そのため、ほとんどの西欧諸国で制限速度が設けられている。それにもかかわらず、スピードの出し過ぎという問題は重大であり、交通事故による死亡者数の最も一般的な要因のひとつとなっている。3つの課題のうちの2つ目の課題が、飲酒や薬物使用による酩酊だ。アルコールや薬物の影響下で運転することは違法だが、それでも今日の交通事故による死亡や重傷の主な要因になっている。3つ目の課題が、注意散漫だ。ドライバーが携帯電話に気を取られていたり、運転に完全に集中できていないことが、死亡事故の大きな要因となっている。ボルボカーズのホーカン・サムエルソン社長兼CEOは、「速度を制限することで全てを解決できるわけではないが、たとえひとつの命でも救うことができれば、それは価値があるといえる」と述べている。
RJCカーオブザイヤー、スズキ『スイフト』が4代連続受賞、輸入車はMINI『クーパー』に 2024.11.19 Tue 15:00 NPO法人日本自動車研究者ジャーナリスト会議(RJC)は11月12日…