ランボルギーニは2月6日、フランスで開幕した「レトロモビル2019」において、フルレストアしたスーパーカー『ミウラ』(Lamborghini Miura)を、オーナーのジャン・トッドFIA(国際自動車連盟)会長に引き渡した、と発表した。◆フェラーリに対抗するスーパーカーとして開発ミウラは1966年3月、スイスで開催されたジュネーブモーターショーで発表された。1963年に創業したランボルギーニが、フェラーリに対抗するスーパーカーとして開発したのが、ミウラだ。ミウラは、マルチェロ・ガンディーニをチーフデザイナーとし、ベルトーネがデザインした流麗なボディを持つ。ベルトーネの考えを実現する役割は、マルチッロ・ガンディーニが担ったとされ、ランボルギーニのシャーシに適した車体を作り上げた。◆350hpで最高速280km/h。1966年当時の世界最速ミウラのミッドシップには、3.9リットルV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンを搭載し、0~100km/h加速6.7秒、最高速280km/hの性能を発揮した。当時、世界最速の性能を誇ったミウラは、スーパーカーのセグメントで新たな基準を打ち立てた。当初の最大出力350hp仕様のミウラは、475台が生産された。その後、絶え間なく改良を続けたミウラは1968年11月、トリノモーターショーで『ミウラS』に進化した。20hp最大出力を増した370hpエンジンを搭載。パワーウインドウを装備し、オプションとしてレザー内装やエアコンが選択できた。1971年3月、スイスで開催されたジュネーブモーターショーでは、最大出力385hpの『ミウラSV』に発展した。ワイドなリアフェンダーが特徴で、エンジンとギアボックスで、それぞれ独自の潤滑システムを搭載していた。また、ランボルギーニは1968年、ベルギーで開催されたブリュッセルモーターショーにおいて、『ミウラ・ロードスター』を発表した。これにより、コンバーチブルに対する顧客の反応を確かめる機会を得た。しかし、ミウラ・ロードスターに対するオーダーは少なく、展示用のプロトタイプだけが残り、量産につながることはなかった。◆フルレストアの期間は13か月に及ぶジャン・トッドFIA会長に引き渡されたミウラは、1972年式のミウラSVだ。フルレストアを担当したのは、2016年にランボルギーニが立ち上げた「Polo Storico」。『350 GT』から2001年に生産を終了した『ディアブロ』まで、すべてのクラシックランボルギーニの修復や認証を専門に行う。クラシックランボルギーニを可能な限りオリジナル状態に保つことを目指しており、2018年の1年だけでも、200を超えるクラシックランボルギーニ向けスペアパーツを再設計した。これにより、顧客はクラシックランボルギーニに安心して乗り続けられるという。トッド会長のミウラSVは、ランボルギーニのイタリア本社に到着したとき、明らかに消耗の兆しを見せていた。そこで、交換するのではなく復元する、を目標とし、フレーム、ボディ、インテリアなど、フルレストアに13か月の期間をかけた。ボディカラーは「ロッソコルサ」(赤)で、ボディ側面のアンダー部分やホイールはゴールド、インテリアはブラックレザー仕上げとしている。また、各部品の番号や生産の履歴などを検証。ランボギーニアーカイブに保管されているアセンブリーブックのデータと一致することが確認されたという。
NA/FDの復刻樹脂パーツや外板パネルに加え、AZ-1用ポリカーボネート製ガラスも!?“長野のレストア職人”駒場豊が描く新たな旧車パーツの未来…マツダファンフェスタ2024 2024.10.24 Thu 13:10