自分のクルマがリコール対象となっても、通常は車検が通らないということはない。タカタ製エアバッグの未改修車約130万台が、来年5月以降車検不可となったことは、それだけ危険性が高いということだ。かつての例では、三菱自動車工業のトラック・バス部門(現在の三菱ふそうトラック・バス)で2002年に発生した大型トラックのプロペラシャフト脱落、運転手死亡事故に起因する特例措置として、未改修車約2500台を対象にしたことがある。タカタ製エアバッグ搭載した中でも、今回の対象はいずれも車齢6年以上。すでにリコール対象となっているため、各自動車メーカーから通知されているが、改修が実施されていない車両。9社、97車種が対象だ。・いすゞ 1車種・スバル 2車種・ダイハツ 4車種・トヨタ 24車種・レクサス 1車種・日産自動車 14車種・BMW 11車種・ホンダ 31車種・マツダ 5車種・三菱 4車種アウディ、ジャガー、フェラーリ、フォルクスワーゲン、メルセデスなど12メーカーでもタカタ製エアバッグのリコール届出がされているが、この特例措置の対象にはなっていない。ただ、これらが危険ではないという意味ではないので、国土交通省は「早めにリコール改修を行ってほしい」と話す。自分のクルマがリコール対象であるかどうかは、国土交通省のホームページ「自動車のリコール・不具合情報」から検索することができる。また、車検不可の特例対象はメーカーからの通知を待つか、各メーカーのホームページで調べることができる。いずれの場合も、車台番号が必要なので、車検証を手元に置いておくほうが便利だ。特例措置の対象であった場合は、なるべく早めの対応が望まれる。国交省はこの特例措置で車両が長く使えないなどのユーザーへの不具合が起きない対策をメーカーに求めている。が、日産やスバルは、このほかにも不適切な完成検査のリコール対応も継続中だ。整備の現場が厳しい状況にあることも考えられる。
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