“その道”のプロが語る、知られざる「道の駅」の魅力とは? | CAR CARE PLUS

“その道”のプロが語る、知られざる「道の駅」の魅力とは?

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道の駅 やまだ / 岩手県
  • 道の駅 やまだ / 岩手県
  • 道の駅 上品の郷(じょうぼんのさと)/ 宮城県
  • ゼンリン『道の駅 旅案内 全国地図』守屋之克編集長
  • 守屋編集長の愛車
  • 守屋編集長の愛車
  • 『道の駅 旅案内全国地図』平成25年度版の「道の駅スタンプ総覧」ポスター。バックナンバーはゼンリンストアで購入可能だ。
  • 豆すっとぎ(道の駅 やまだ / 岩手県)。守屋編集長は道の駅でまず和菓子を探す。和菓子がいい駅は期待できるという。
  • ひゅうず(道の駅 やまだ / 岩手県)
2017年11月17日時点で、1134駅---。この数字、なにかわかる?

駅は駅でも、「道の駅」。国土交通省が認定登録する「道の駅」は、北は北海道、南は沖縄まで、全国各地に点在している。ショップや休憩エリア、地元産直ブースなどと駐車場をセットにしたプラットホームにいま、ファンや愛好家、マニア系が出現しているという。

「道の駅」というと、まだまだドライブ経由スポットという地味な存在。と、思っていたら、「いやいやそんなことなくて、コアなファンが多い」という。「一度、会っていろいろ聞いてみて」と声をかけてくれたのは、住宅地図やカーナビソフト、パソコン用地図ソフトなどを展開する、ゼンリン。

「会ってみて」という相手は、同社発行のロードマップ『道の駅 旅案内 全国地図』シリーズを手がける、守屋之克編集長だ。

なんとこの守屋編集長、年間300駅、通算900駅の訪問実績を持つ。仕事も趣味も「道の駅」にささげる「その道のプロ」だ。

◆始まりは箱根峠、年間20か所以上が登録される時代

ここまで、ひとりの男をのめり込ませた「道の駅」の魅力とは……? まずはその“出会い”を聞いた。

「25年前、たまたまドライブしていたら、箱根峠(神奈川県足柄下郡箱根町)という道の駅に遭遇した。この箱根峠で道の駅の存在を知り、(11月7日現在で)931か所を訪れた」

「国内すべての道の駅を巡礼してみたいと思ったのは、2007年度版『道の駅 旅案内 全国地図』の編集にかかわったとき。25年前の箱根峠の出会いから、800か所ほど増えていて、『こんなに増えたんだ』と」

11年前に800か所ほど道の駅が存在し、現在1134駅。年間20か所以上のロードサイド施設が「道の駅」に登録されていると。

◆巡礼にハマりキャンピングカーを購入

守屋編集長は「道の駅」の巡礼にハマり、軽自動車クラスのキャンピングカーを購入。家族いっしょに巡礼旅に出かけ、各地の空気を感じているという。

「2010年にキャンピングカーを買って、そのころから一気に訪問数が増えた。自分はコンプリート派ではない。旅好きなだけ。たまたま道の駅が旅の目的のひとつだった」

「“道の駅好き仲間”といっしょに訪問して、道の駅について熱く語るという楽しみもある」

◆その地域の独創性や事情が凝縮されている

のめり込む理由について守屋編集長は「その地域のいまが凝縮されている」という。

「まず、前評判と違うおもしろさがある。道の駅は、その地域のいまが凝縮されている。高速道路のサービスエリアなどと違って、その地域の独創性や事情がいろいろ表れていて、おもしろい」

直近で最も印象的な「道の駅」は、岩手県の「やまだ」(岩手県下閉伊郡山田町船越)という。

「訪問前のイメージは『これといった名物もないし、とりあえず』だった。でも実際に行ってみたら、地域のものがいろいろ集結していて、驚いた」

◆地域性や事情、地元の想いが伝わる意外な品

守屋編集長が、「道の駅」の地域性やそれぞれの事情を知るアイテムのひとつに意外なものをあげた。

「駅に行くと、必ず和菓子を探す。和菓子って、地元の人たちが朝早く集まって手づくりし、営業前に納入するケースが多い。この工程は、すごく手間がかかるもの」

「そこまでする必要ないと思うけど、その地域の人たちの『地元の魅力を伝えたい』という想いが、和菓子から伝わってくる。道の駅『やまだ』だと、『豆すっとぎ』をぜひ試してみて」

いっぽう、現地に行ってみて「衝撃的な」道の駅について、岐阜県中津川市の「五木のやかた・かわうえ」をあげた。

「産直売り場もレストランもないけれど、木曽の木材を使った工芸品などがたくさん並ぶ。駅長自ら淹れてくれる一杯立てのコーヒーも他の道の駅にはないので、おもしろい」

◆「道の駅マニア」の鉄道マニア的実態に驚がく!

昨今、鉄道ブームに見るように、撮り鉄や乗り鉄、収集鉄など、盛り上がるとこうしたカテゴリが出現する。道の駅も、そのブームの兆しがあるという。そのひとつは、「現地に行かないとゲットできないもの」と守屋編集長。

それは、スタンプ。

「道の駅を巡礼するフリークは、現場に置いてあるスタンプ台周辺でわかる。彼らは、オリジナルのスタンプ帳を持ち歩き、現地でしかゲットできないスタンプを集めて回る」

「スタンプも奥が深い。なかには、一枚一枚、パウチ加工してアルバム化する人もいる」

「スタンプって“消耗品”ととらえられているので、摩耗したりで、デザインも含めてリニューアルしちゃう場合がある。そうなると、またその現場に行って新たなスタンプをゲットしなければという衝動になる」

◆「道の駅マニア」の力を借りつつ、鋭意製作中

守屋編集長が手がけるゼンリンロードマップ『道の駅 旅案内 全国地図』に、すべての道の駅のスタンプを掲載したことがある。

実は、この1000を超えるスタンプの図版データも、「彼ら道の駅スタンプ収集家たちの力を借りて制作している」という。取材班は、守屋編集長の“告白”に、「へええっ」を連発。奥が深い、知らないことばかりの「道の駅」の世界。

毎年3月に発売される『道の駅 旅案内 全国地図』の2018年版発売に向けて、「いま、鋭意編集中」という。

知られざる「道の駅」、地域性やマニア出現…ゼンリンの“その道のプロ”が語った

《大野雅人》

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