ETC2.0搭載車を対象に、高速道路から一時退出して利用できる道の駅が、今年度17か所に拡大される。現在3か所で試行されているが、その利用者の多くが「休憩施設の選択肢が増えた」「SA/PAの混雑を避けられる」と評価。それを追い風とした。高速道路は約25km間隔でSA/PAなどが設置されているが、その休憩施設がない区間が全国で約100区間ほどある。この代替施設として、一般道にある道の駅を活用。利用を促進するために通行料金は一時退出しても継続利用として料金を調整し、利用実態を調べている。石井啓一国土交通省は26日の会見で「安全を確保すると共に労働生産性の向上を図るため、休憩施設の確保を行うことが重要」と述べ、先行する群馬県、愛知県、山口県に加えて、今年度中の新たな17か所の利用を決めた。新たに加わる道の駅には、東北道九戸(くのへ)ICを利用する「おりつめ」をはじめすべての道の駅にEV急速充電設備がある。名神栗東ICを利用する「亜久里の郷・栗東」のように日本で唯一店内レストランから新幹線を見ることができる場所、温泉施設、室内プールを併設した中国道六日市ICを利用する「むいかいち温泉」なども入っている。先行する3か所の実験では、利用者は道の駅に平均30分程度滞在し、利用者全体の半数以上の利用者が食事や給油なども行っていた。一時退出の有効時間を1時間程度とすることに賛成しているという。また8割が、高速道路と道の駅と移動距離が1km未満であれば利用すると回答していた。3か所の現場では、高速道路上に道の駅が休憩施設として示され、一時退出して乗り直しても料金が変わらない案内表示も設置されている。