19~20日にツインリンクもてぎで開催された「もてぎ2&4レース」は、2輪と4輪の国内最高峰レースの併催だけでなく、今年はもてぎの誕生20周年を祝う「20th アニバーサリーデイ」としての実施でもあった。20日の昼には記念式典等が実施されている。栃木県茂木町のツインリンクもてぎは、その名が示す通り、オーバルコース(インディカーなどが走る楕円形コース)とロードコース(いわゆる通常のサーキット)が併設された、極めて稀有で壮大なモータースポーツ施設として、ホンダが20年前に完成させた。「人、自然、モビリティの共存」がテーマの複合アミューズメント施設でもある。1997年の8月に開場したもてぎでの最初の4輪ビッグレース開催は、同年9月末の「フォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ=SF)」。20日はSFの今季第4戦が2輪の国内最高峰「JSB1000」とともに決勝日を迎えるとあって、まさに「アニバーサリーデイ」に相応しい日であった。記念式典にはもてぎの運営会社「モビリティランド」の山下晋社長をはじめ、地元自治体や自動車関連会社の首脳、そして2輪と4輪の歴代名選手らが隣席。そして、かつてもてぎの空を飛んだこともある世界的エアレースパイロット・室屋義秀選手の祝賀フライトも実施された(前日の19日も飛行予定だったが、この日は天候の問題でキャンセル。20日は予定通り実施された)。コース上ではSUPER GTのGT500クラスの往年の名車(前身の全日本GT選手権時代も含む)によるタイムトラベルレースも行なわれている。今もGT500現役トップの本山哲と立川祐路に、今季はWTCC=世界ツーリングカー選手権参戦中の道上龍を加えた、日産、トヨタ(レクサス)、ホンダを代表する3選手が、それぞれGT500ドライバーズチャンピオンを獲得したシーズンのマシンでデモレースを演じた(2輪もタイムトラベルレースが予定されていたが、こちらは天候の影響で展示とエンジン始動というかたちに)。また、この20周年式典に際して、2輪の世界最高峰MotoGP「日本グランプリ」の開催が2023年まで延長されたこと、そして「さらなるワクワクを追求」し、2018年春に、森をテーマにしたゆうえんち「モビパーク」が生まれ変わることも発表された。モビパーク新生に関しては、その象徴として、森の生まれ変わり(萌芽更新)をテーマとした新アトラクション「森感覚(しんかんかく)アスレチック DOKIDOKI」が来春オープン予定となっている。今季後半も、もてぎではMotoGP 日本グランプリ(10月13~15日)、WTCC日本ラウンド(10月28~29日)、SUPER GT最終戦(11月11~12日)と、ビッグレースの開催が続く。最近はオーバル(スーパースピードウェイ)でのビッグレースがないのは残念だが、2輪と4輪の最高峰レースの舞台として、そして参加型レースの拠点や自然とモビリティの学びの場としても、発展を遂げてきたツインリンクもてぎ。ちなみに、栃木県が誇る「とちぎの百様」にも選出されているそうだ。今後も各方面において、さらなる存在感を発揮することが期待される。