去る1月8日に栃木県佐野市で行われた「佐野ニューイヤークラシックカーミーティング」。ここでは歴代のマツダロータリー車をピックアップした。珍しかったのは、1970年式の『ファミリア・ロータリーTSS』。68年に『コスモスポーツ』に続くロータリーエンジン搭載車となる「ファミリア・ロータリークーペ」が誕生し、翌年に登場したのが「ファミリア・ロータリーSS」と名乗る4ドアセダン。そしてクーペ同様のスポーティなT型のコクピットタイプ・インパネを採用した豪華版が、このTSSだ。「T」はT型インパネから取ったグレード名というわけ。オーナーによればボディを全塗装した以外はほぼオリジナルという。シングルナンバーとも合わせてかなりの希少車だ。同じくレアな存在なのが『ルーチェ・ロータリークーペ』(1968年)。初代4ドアセダンのルーチェをベースとした2ドアのハードトップクーペで、マツダとしては初の前輪駆動を採用している。総生産台数はわずか967台で、この個体はそのうちの88番目にラインオフしたもの。パーツの欠品などもなく、高いオリジナル性を保っていた。『サバンナ』は初代の前期型「GT」(1972年)と、その後継車である『RX-7』の初代や2代目が10数台集結。初代に当たる1978年式の「リミテッド」は最上級モデルで、「マッハグリーン」のボディカラーは当時のまま。まだ6万km余りしか走行していない程度の良い個体だった。