日本には驚くような技術を持っている中小企業が少なくない。そんな企業を東京ビッグサイトで開催された「スマートエンジニアリングTOKYO2016」で発見した。秋田県横手市に本社を構えるアスターがそうだ。従業員70人ほどの企業だが、「ASTコイル」という画期的なコイルを開発し、業界内で話題になっているのだ。会場でも次から次へと来場者が同社関係者に話を聞く光景が見られた。なにしろ同社が開発したコイルをモーターに使用すると、モーターの小型化ができ、そのうえ出力が大幅にアップするのだ。「コイルの形状に特徴があって、熱効率が非常にいいんです。電気自動車(EV)にASTコイルを使ったモーターを搭載すると、EVの性能が大幅に向上し、走行距離も大幅に伸びると思います」と本郷武延社長は説明する。試しに従来のコイルと比較実験をしたら、従来のコイルが9300rpmという値だったのに対し、ASTコイルは14000rpm超の値をたたき出した。「すでに自動車メーカー数社と交渉しています。おそらく3~4年後には実際に搭載されると思います」と本郷社長。特に会社の規模や実績よりも技術力を重視する海外メーカーが積極的にアプローチしてくるそうだ。現在、このASTコイルに目をつけた新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が支援に乗り出し、戦略的省エネルギー技術革新プログラムのもとで量産技術の開発を行っている。
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