「プリウスPHVは、プリウス・シリーズのトップモデルとなります」と開発陣は言う。確かに、高価なリチウムイオン電池を大量に搭載する『プリウスPHV』は、「プリウス」と名付けられた車種の中で最も高額なモデルとなるだろう。しかし、ベースはプリウスだ。つまり、普通のプリウスとプリウスPHVの違いに、エクストラを払う価値があるかどうかがポイントとなる。具体的な違いは大きく3つ。FCVである『MIRAI』を彷彿とさせる顔つき。先進感あふれる11.6インチの室内大型ディスプレイ。そして、EVフィールを味わえる走り。この3つがエクストラ価格の理由だ。試乗はショートサーキット。比較用に普通のプリウスが用意されており、乗り比べるという格好で行われた。まず、最初に驚くのはベースとなる普通のプリウスの走りの良さだ。サーキットにまったく似合わないエコタイヤでも、怖くもなく、それなりのペースで走れてしまうことに呆れる。しかし、プリウスPHVの走りは、さらに一枚上手であった。レスポンスよく、パワフルで静か。完全に床までアクセルを踏みきらないかぎり、ほぼEVモードのまま走れてしまう。8割くらいのペースならEVそのままだ。さらに、全体の動きがどっしりと落ち着いており、車格がひとつ上がったよう。走りという点では文句なしであった。そこで問題は冒頭に戻る。つまり、「エクストラにいくらまで払うのか?」ということ。そして差額の大きさが問題となる。三桁に届くのか? 数十万円の後半なのか? それとも前半? もっとお手軽なオプション感覚? どれだけのお金を出すのかは、PHVをどれだけ欲しいのかによっても変わってくる。顔の違いは好き嫌いなのでノーコメント。11.6インチの大型ディスプレイは使いやすく、エクストラの価値はあるだろう。走りは、開発陣が相当に頑張ったと思う。となると、あとは価格次第だ。販売価格はいくらになるのか? 今年の冬の正式発表を楽しみに待とうではないか。■5つ星評価パッケージング:★★★インテリア/居住性:★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★★鈴木ケンイチ | モータージャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材、ドライブ企画まで幅広く行う。特に得意なのは、プロダクツの背景にある作り手の思いを掘り出すインタビュー。
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