トヨタ自動車は8月26日までに、今冬に発売する新型『プリウスPHV』の報道関係者向け試乗・技術説明会を開いた。2代目となる新型は、2012年に投入した初代モデルより、デザイン、走り、環境性能などすべてで大きな進化を遂げたとの印象だ。走りでは、PHVの特徴であるEV(電気自動車)走行の進化が強烈なアピールとなる。まず、フル充電時からのEVの航続距離は、従来の26.4kmから「60km以上」(いずれも社内測定値)へと約2.3倍に延長した。また、EVで走ることのできる速度も、従来の100km/hまでから、135km/hまでへと大幅に引き上げられた。さらに、EV走行のパワフルさも初代との大きな違いが伝わってくる。一般的にPHVではEV走行中にアクセルを急に踏み込むと、エンジンがかかってHVモードに切り替わる。だが、新型ではかなり速めにアクセルを踏んでもEV走行が保たれる。開発責任者である製品企画本部の豊島浩二チーフエンジニアは、初代モデルでは「EVの走りの味が薄く、(HVとPHVの)どっちつかずとの指摘があったことを反省した」と話す。開発では、航続距離の延長には駆動用バッテリー(リチウムイオン)の容量を約2倍に引き上げるなどで対応。また、パワーの引き出しには、駆動用モーターに加え、充電用のモーター(発電機)も状況に応じて駆動用に使う「デュアルモータードライブシステム」を新採用したことで実現した。豊島氏は「EVの楽しさ、EVらしさをはっきりと実感いただける走りになった」と、強調している。
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