近年、洗車やボディコーティング、ペイントプロテクションフィルム(PPF)といったカーディテイリング分野のビジネスが盛り上がりを見せている。
2026年10月3日・4日に福岡市で開催された自動車業界向け展示会「オートアフターマーケット九州2026(AA九州2026)」でもカーディテイリング関連の出展が多く、来場者たちの関心を集めていた。
バンザイのブースで、カーケアブランド「BPRO」を訴求
AA九州2026には128社・団体482小間が出展する中、国内最大手の自動車整備用機械工具商社・株式会社バンザイ(東京都港区/柳田 昌宏代表取締役社長)が大規模出展。大型車用の移動式リフトをはじめ、バッテリー駆動式で大型車両から商用車ワンボックスまで容易に移動できる最新ツールのほか、フレーム修正機、タイヤチェンジャー、ヘッドライトテスターなど幅広い専門設備がズラリと並ぶ。


このブース内に、カーディテイリング関連として、同社グループのカーケアメーカー・株式会社BTO(大阪市淀川区/藤原 正典代表取締役)が開発・製造するブランド『BPRO』も訴求。九州エリアの整備事業者やディーラーなどに向けて、施工性や費用対効果に優れたカーケア商材が提案されていた。

BTOは、1991年に株式会社バンザイテクニカルオフィスとして設立し、2002年に株式会社BTOへ社名変更。自動車メーカーやディーラー向けを中心とするオリジナル・カーケアブランド『BPRO』を2016年から展開している。
各種ケミカルを独自で企画・開発し、製品ボトルやラベル制作、パッケージデザイン、Webマーケティングまで一貫して対応。小ロットから可能なOEM受託事業も展開し、多数の実績を誇る。
また近年は、新たな法規制への対応が早く、生産コストのコントロールも柔軟だ。効果の持続性や施工性だけでなく、労働安全や環境負荷低減を重視した製品づくりを行っている。
プロユースとして信頼性が高く、EC販売が好調
そのBTOが展開する『BPRO』は、“もっと車が好きになる”をコンセプトに、性能・使いやすさ・コストの3軸を追求したプロユースでありながら、手頃な価格帯で初心者でも扱いやすい点で好評を得ている。
Amazonのカーウィンドウ用撥水剤カテゴリのランキングで上位に登場する頻度が高く、車系YouTuberのチャンネルでも紹介されており、洗車好きのカーオーナーの間で認知が広がっている。
EC販売が好調な理由のひとつに、施工効果がわかりやすい紹介動画があげられる。公式YouTubeやInstagramには多数の動画コンテンツがあり、動画視聴をきっかけに購入を決めたユーザーは少なくない。今回の出展ブースでも、BPROの各種カーケア・ケミカルの効果をわかりやすく伝える施工事例動画がモニターに映し出されていた。


印象的な「超撥水」デモ装置で水弾きを体感
AA九州2026のBPROコーナーでは、思わず見入ってしまう印象的なディスプレイ装置があり、来場者たちの足を止めていた。デモ装置には、BPROの定番人気アイテム・超撥水コーティング剤『サイドミラー超撥水コート』が施工されており、チューブから流れる水が一瞬で水玉になる超撥水効果が披露されていた。

同製品は、目に見えないナノレベルの微細な撥水成分を隙間なく密集させ、平らな被膜を作ることにより高い撥水性能を発揮。白く曇りにくく、高い透明性も同時に実現する。
基本用途はサイドミラー用だが、バックカメラに施工することで雨天時の視認性向上に寄与する点もユーザーから高く評価されている。さらにヘッドライトへ施工すれば、積雪時の雪の付着軽減が期待できる。
鏡に『サイドミラー超撥水コート』を吹きかけて、その場で水弾きを体感できるデモも行われており、「おおっ!」と思わず声を上げている来場者も見かけた。また、BPRO公式YouTube・Instagramのフォロワーを対象にスプレーサンプルが各日先着50名限定で配布され、会場限定特別価格での販売も行われていた。


最新の法規制に対応したケミカルを提案
BPROアイテムは、プロ・一般カーオーナー向けを合わせて50種類以上あり、豊富なラインナップも魅力だ。AA九州2026のブース内では、今年度から新たに強化された法規制に対応した各種ケミカルがアピールされており、来場者たちも関心を寄せていた。

2026年3月に発売された『ヘッドライトクリーナー&コート』は、同年8月以降の車検における光量基準厳格化に対応した製品だ。
ポリシラザン系ハイブリッド被膜を採用し、塗り込み後の拭き取り作業を不要とすることで作業時間を大幅に短縮。経年劣化で黄ばみや曇りが生じてしまったヘッドライトの表面を、手軽にメンテナンスできる点が魅力。また、付属の専用コート剤を施工することで、硬質なガラス骨格と撥水成分(有機)が結合し、高い耐久性と優れた撥水性を両立してヘッドライトの保護をサポートする。
また、水アカ・ウロコ汚れ除去で定番人気の『スケールリムーバー』も出品。クリア塗装されているボディに付着したウロコ汚れや水アカの除去作業をサポートするアイテムだ。
スポット的な水アカにも高い効果を発揮し、ボディはもちろん、アルミモールやアルミホイール、ウインドウガラスの汚れもスッキリ除去できる点が評価されている。
さらに、ウインドウ撥水コーティング剤『クリスタービューEDGE』も訴求されていた。BPROの新車・既販車向け本格コーティングシリーズ「BPRO PRESTIGE」として、従来品(クリスタービューシステム)の性能を継承しながら、エタノールベースの溶剤を採用することでVOC(揮発性有機化合物)を低減しながらも撥水効果を実現。最新の法規制に適合する基準に合わせてリニューアルされた仕様となっている。
このほか、「BPRO PRESTIGE」シリーズ最上位の撥水系3層『クリスタープライム CERAMIC』も出品。同シリーズのコーティング剤は計4種があり、すべて1セットで車両1台分の使い切り仕様という施工性の良さが魅力。施工店が在庫リスクを抱えずに導入でき、高い効果を実現できるためプロから好評を得ている。

現場の安全・快適性を高める「FRPグレーチング」
今回の出展では、展示車両の足元にBTOが独自開発した『FRPグレーチング』を敷設。ケガの防止に貢献するスリップ防止性能や、作業中に工具や小物が落下しない大きさのマス目(13mm)をその場で体感できる、わかりやすい訴求がなされていた。
長時間作業でも疲れにくい素材を採用した柔軟性を持ち、排水性の確保や、水のハネ返り、車内への水の持ち込みが削減できるように設計されており、耐久性も高い。作業者の安全性を重視して環境改善を進める事業者にとって、導入メリットが大きい製品と言えるだろう。

作業環境の「改善」に貢献する事業
足元の作業環境を整えるこのグレーチングのように、BTOは作業空間全体の改善提案にも力を入れている。カーケアメーカーとしてのイメージが強い同社だが、幅広い自動車アフターマーケット事業者の作業環境の「改善」に貢献する事業も行っており、『FRPグレーチング』もその一環となる製品だ。
少子高齢化で人手不足が叫ばれる中、人材採用や定着のために、働きやすい環境づくりを目的とした工場のリニューアルを検討する事業者が近年増えている。単に建屋や設備を新しくするのではなく、限られたスペースを最大限活用しながら、作業工程に則した美しい空間づくりが必要になる。
その点においてBTOは、バンザイグループとして自動車アフターマーケット事業者の現場で求められている最先端の技術や作業内容を把握しており、信頼性も高い。バンザイグループの一員としてバンザイと連携しながら作業環境構築、改善提案まで行っていることは、意外と知られていないBTOの強みだ。
九州エリアのニーズに最適な提案に向けて
今回の出展について、BTOの担当者は「ブースに立ち寄ってくださった九州エリアの事業者様から『初めて知った』というお声をいただき、皆様の現場のニーズや具体的な課題をお聞きできる良い機会となりました」とコメントする。
BTOでは、小ロットからのOEM受託事業も行っているため、AA九州2026に出展することで、九州地域特有の塩害や黄砂、火山灰などの汚れ除去に貢献する商材や、中古車商品化に役立つ製品開発のヒントを得る機会にもなったようだ。
日本では、1台のクルマに10年以上乗り続ける車両の長期保有化がますます進んでおり、その背景のもと、カーディテイリング関連ビジネスは今後も活況を呈することが予想される。
自動車整備・鈑金塗装などを行う自動車アフターマーケット事業者が新規ビジネスとして、洗車やボディコーティング施工、中古車商品化に注力したいと考えた際に、自動車整備用機械工具商社であるバンザイのグループ会社であるBTOは安心感が高く、EC販売を中心に成果を上げている点においてもOEM受託パートナーとして心強い存在と言えるだろう。プロとカーオーナーの双方にとって実用的で信頼感あるブランド『BPRO』を展開する、BTOの更なる進化が期待される。


