自動発注AI「α-発注」を手がけるinfonervは1月7日、オートバックスフランスが発注業務の効率化、店舗スタッフの業務負荷軽減、在庫品質向上を目的に「α-発注」を導入したと発表した。
オートバックスフランスでは、1店舗あたり年間約3万件の発注が発生しており、スタッフは発注作業に多くの時間を取られ、店頭に立つ時間が十分に確保しづらい状況だった。
「α-発注」の導入により、発注件数の18%削減や発注漏れの防止、過剰在庫の改善などが進み、接客など本来の業務に時間を充てられる体制づくりが進んでいる。
オートバックスフランスは、フランス国内で8店舗を展開しており、これまで各店舗がサプライヤーへ直接発注し、サプライヤーが店舗ごとに個別配送する仕組みを採用していた。
しかし、この運用には次のような課題があった。1店舗あたり年間約3万件もの発注件数があり、年間約7000時間に相当する大きな作業負荷となっていた。発注業務に時間を取られることで、店頭・接客業務に十分な時間を割けにくい状況が続いていた。小ロット配送が多く、配送コストが高止まりしていた。発注担当者の経験や判断の差により、欠品や過剰在庫のリスクが大きかった。
プレジデントの劉氏は、「店舗を訪問すると、スタッフが事務所で発注業務に多くの時間を費やしており、なぜ店頭に立てないのか調べてみたところ、年間3万件にも及ぶ発注を手作業で行っていたことが分かった。これはプロセス改善なくして解決できないと強く感じた」と当時を振り返る。
また、物流効率化の必要性が高まったことからセンターロジ導入の検討が進み、それに合わせて自動発注システムの本格検討も始まった。
自動発注システムの調査は劉氏自ら主導で進められ、フランス企業3社、日本企業3社と商談を実施した上で比較検討された。特に重視したポイントは、柔軟に改善対応してもらえるか、将来的な運用を見据えて、コストに納得感があるか、担当者とのコミュニケーションの安心感だった。
導入時は、複数のステップで慎重に進められた。「自動発注とは何か」から共有し、店舗スタッフ・本社バイヤー双方に丁寧に説明した。現場の心理的不安(「人間のほうが正確では?」)を対話で解消した。「α-発注」が日本語UIである点はブラウザ翻訳の活用により問題なくカバーでき、言語の壁は大きな障害にはならなかった。
センターロジと自動発注の組み合わせにより、1年間の発注件数が18%削減された。「今後センターロジ対象SKUを増やせば、さらに削減できると考えている」と劉氏は語る。
発注工数が大幅に削減され、店舗スタッフが接客業務などに時間を充てられるようになった。新任スタッフでも一定の発注精度を担保できるようになり、発注漏れがゼロになった。「今では発注漏れの心配はない。店舗の価値を高める業務に集中できている」と劉氏は述べた。
過剰在庫については、「人が手作業で行っていたときよりも、確実に改善してきた」と劉氏は評価している。
「α-発注」を活用して、今後もセンターロジ対象SKUの拡大、仕入れコストの最適化、発注件数減少による更なる生産性向上、店舗スタッフが顧客サービスに注力できる体制づくりを目指している。
「α-発注」は、小売・卸・EC事業者向けに、SKUごとの需要予測から仕入発注リストの自動生成までを行う自動発注AI SaaS。過去の販売実績や季節性などの要因などをAIが学習し、SKU・仕入先ごとの条件を加味した最適な発注案を自動生成する。過剰在庫と欠品を同時に抑制しながら、発注業務にかかる時間・工数・精神的負担を大幅に削減する。


