フォーミュラEとGoogle Cloudは3月28日、AI技術を活用した「ドライバー・エージェント」を共同開発したと発表した。
このツールは、Google CloudのVertex AIプラットフォームとGeminiを使用し、ラップタイムや速度、ブレーキング、加速、Gフォース、ダウンフォースなどのデータをリアルタイムで分析し、ドライバーにフィードバックを提供する。
この取り組みは、すべてのドライバーに平等な機会を提供し、次世代のレーシングタレントを育成することを目的としている。特に、モータースポーツにおける女性ドライバーの発掘・育成を支援する団体「More Than Equal」との連携を通じて、多様性の推進にも力を入れている。
「ドライバー・エージェント」は、プロドライバーのデータと比較し、個々のドライバーに最適化されたパフォーマンス改善のアドバイスを提供する。これにより、ドライバーはラップタイム短縮やブレーキ率、加速技術の向上を図ることができる。
この技術は、フォーミュラEのドライビングシミュレーターと接続し、リアルタイムでのコーチングを可能にする。AIが瞬時にフィードバックを提供し、エンジニアチームが行うプロフェッショナルなコーチングに匹敵するアドバイスをドライバーに提供する。
フォーミュラEとGoogle Cloudの協力により、モータースポーツの新時代が切り拓かれ、性別やバックグラウンドに関係なく、すべてのドライバーが最高レベルで競える環境が構築されることが期待されている。