これも時代の流れかもしれないといえば、それまでのことだが、30年以上もの歴史を刻んだ看板車種の販売終了は、往年の “スバリスト”にとってはショッキングなニュースではないだろうか。
SUBARU(スバル)が、スポーツ用多目的車(SUV)『レガシィアウトバック』の国内販売を、来年(2025年)3月末までの受注分で終了するという。同社が発表したもので、きょうの各紙も「レガシィ国内36年の歴史に幕」などと取り上げている。レガシィシリーズは現在、アウトバックのみの展開で、当面は北米での販売は継続するものの、国内で30年以上親しまれてきた名車のブランドがまた一つ消えることになる。
スバルによると、終了の理由は「販売減少など」という。 レガシィは、年号が昭和から平成に変わるバブル期の1989年に初代が発売され、現在は7代目となる。1980年代のスバル(当時の社名は富士重工業)といえば、筆頭株主の日産自動車とメインバンクの日本興業銀行(現みずほ銀行)の間で、経営権の対立などをめぐり激しく火花を散らすなど倒産の危機に直面したが、水平対向エンジンや四輪駆動といった技術を駆使し、個性的なステーションワゴンタイプなどのレガシィがヒットし、経営再建の救世主となった看板車種でもあった。
その車名のレガシィ(レガシー)とは、英語では「遺産」という意味で、もともと亡くなった人が遺したものを指すが、辞書によると日本語のレガシィは「過去に築かれ、受け継がれていくもの」という意味で使われる一方で、レガシィは「時代遅れ」という意味で使われる場合もあるようだ。今回の現経営陣の判断が販売減などが理由ならば、後者の意味となるのかも……。
2024年10月25日付
●衆院選終盤情勢、与党過半数の攻防、自民苦戦選挙区接戦130超、立民大幅増、国民躍進(読売・1面)
●「レガシィ」国内終了、北米は販売継続(読売・8面)
●日産、3車種4万台リコール(朝日・29面)
●船井電機破産へ、テレビ不振経営混乱、負債462億円(毎日・6面)
●リニア新幹線未来と現在、試走500万キロ営業運転に青信号、トンネルや延伸依然工事の壁(産経・1面)
●ボーイングスト継続、経営に打撃、賃上げ案、6割超反対(産経・12面)
●液体水素車に充填実験、トヨタ・岩谷産業(東京・6面)
●テスラ、大幅増益反転攻勢、7~9月最終17%、中国市場回復、来年世界販売3割増へ(日経・15面)
●出世で「一攫千金」の夢、役員・従業員の報酬差ランキング、トヨタやLINEヤフー上位(日経・16面)