三菱ケミカルグループは10月21日、植物由来のポリカーボネートジオール「BENEBiOL(ベネビオール)」について、バイオマス比率を高めた新グレードの販売を開始した、と発表した。
BENEBiOLは、世界に先駆けて同社グループが開発した植物由来のポリカーボネートジオールで、主にポリウレタン樹脂の主原料として使用されている。従来の石油由来製品に比べ、柔軟性と耐薬品性の両立、耐汚染性、特徴的な触感などの優れた機能をポリウレタン樹脂に付与できる。
自動車の内装材(合成皮革、人工皮革)、家具、アウトドア用品向けの塗料・コーティング剤などに採用されており、バイオマス成分を使用することで環境負荷の低減に貢献している。
既存グレードのバイオベース度は20~50%が中心だったが、今回の新グレード「HSS」および「NLDS」では80%以上を達成した。また、従来石油由来だった一部のグレードでもバイオマス化を実現し(NLSグレード)、BENEBiOLの全てでバイオグレードの提供が可能となった。
これにより、高品質な機能はそのままに、植物由来原料への転換を進めることで、顧客のサステナブルなものづくりにより貢献する。三菱ケミカルグループは今後もBENEBiOLの展開を通じ、高付加価値な製品を提供するとともに、持続可能な社会の実現に貢献していく。
なお、この新グレードは、10月29日から31日に幕張メッセで開催される「第4回サステナブル マテリアル展」にてパネル展示される予定だ。