システム開発会社の富士ソフトは9月24日に、社会人経験者を対象にIT人材教育カリキュラム「富士ソフトアカデミー」をプレ開校する。今回は、車のソフトウェアの開発と、オンラインストアなどECサイトのソフトウェアの開発を学ぶ2つのコースが開校される。
富士ソフトアカデミーは、日本のIT人材不足の解消するために、社内で実施してきた「IT未経験者にITエンジニアとして働く力を付ける教育カリキュラム」を一般向けに提供する。社会人経験が1年以上あるIT未経験者を対象に、新たなキャリア形成を支援する。ITに携わってこなかった人々にIT教育を提供し、DXを担うエンジニアとしての実践力を身に付け、成長産業であるIT業界への転職を支援する。
最近話題のSDV(Software Defined Vehicle)。直訳すると「ソフトウェアによって定義される車」、言い換えれば「ソフトウェアを変更することで価値や機能が変えられる車」となり、自動車作りにおけるソフトウェアの重要性の代名詞となっている。
すでに自動車には多くのIT技術が使われており、電子制御ユニット(ECU)、先進運転支援システム(ADAS)など、コンピューターやインターネットを使った技術が大量のソフトウェアで制御されている。その技術開発や研究を担っているのが「自動車ソフトウェアエンジニア」だ。
自動車ソフトウェア開発コースは、ソフトウェアエンジニアを養成する。IT基礎からスタートし、自動車ソフトウェア技術の基礎となるC言語を学ぶ。その後、車両の開発に必要なプロセスに焦点を当てて学習し、最終的にはシミュレーターを使った開発演習に取り組む。
先端技術やAIが社会全体に与える影響は計り知れない。しかし、その力を最大限に引き出すためには、「ITの知識とスキルだけでなく、他業界や職種での経験や専門知識が必要」(富士ソフト)だという。
富士ソフトアカデミーでは、初めてITに触れる人でも安心して学べるカリキュラムを用意し、プログラミングの学習はもちろん、実際のビジネスシナリオを用いたケーススタディを通じて、学んだ知識をすぐに業務で活用できるようにする。
学習期間は2024年9月24日から2025年2月28日までで、受講者はフルオンライン&セルフラーニングの環境で学ぶ。途中で挫折しないよう、コース修了までメンターがサポートする。
受講者募集は2024年8月9日から始まっており、8月25日まで(申込み状況により早期に締め切る場合あり)。選考結果は9月13日までに連絡される。募集対象は社会人経験1年以上で20代から30代のIT未経験者だ。受講料は税込1万6500円。内訳は、入学金は無料で、システム利用料が1万6500円となっている。