ZFは6月27日、クラウドベースでAIを活用した検証サービス「ZF Annotate」を発表した。
先進運転支援システム(ADAS)や自動運転システムの開発には、車両の環境を正確に分析するために多くのセンサーが必要。これらのシステムをさらに進化させるため、ZFはクラウドベースでAIを活用した検証サービスのZF Annotateを開発した。
ZF Annotateは、AIを活用してADASおよび自動運転システムの開発を支援する。カメラ、レーダー、ライダー、超音波センサーなどが提供するデータを基に、車両は周囲の3D画像を作成する。このデータは「グラウンドトゥルース」として知られる絶対的な真実を見つけ出し、正確な運転機能を計算・実行するために必要。ZF Annotateは、このデータをクラウド上で解析し、AIによってすべての関連オブジェクトを正確にマーク、分類、属性付けし、ユニークなID番号を割り当てる。
従来の2Dアノテーションに対して3D対応であり、データに高さ情報を追加する。これにより、従来の手作業で行われていた高コストなサービスを最適化し、最大で10倍の速度と80%のコスト削減を実現するという。
このサービスは、顧客の要件に応じてテスト車両自体にセンサーを取り付けるか、別のリファレンスデータ車両にセンサーを取り付ける「パシュートモード」で使用できる。この柔軟性により、特定のセンサーメーカーに依存せず、既存の開発プロジェクトにも容易に組み込むことが可能だ。
さらに、ZF Annotateは360度の包括的な視野を実現し、車両の周囲を詳細かつ正確に表現する。ZFは、乗用車および商用車の両方の分野でこのサービスを提供し、ADASおよびADシステムの開発を大幅に加速させることを目指す。