2023年11月11日(土)・12日(日)に福岡県福岡市博多区のマリンメッセ福岡B館にて自動車アフターマーケットの展示会「オートアフターマーケット九州 2023(実行委員長:株式会社ランテル 代表取締役社長 高木英彦)」が開催され、2日間合計で1589名の来場者が会場に足を運んだ。この数字は、前年度比約1.5倍と本イベントの認知度の高まりが伺える結果であった。
開会式には、オートアフターマーケット九州 実行委員長 高木英彦氏、国土交通省九州運輸局 自動車技術安全部長 福島和則氏、国土交通省九州運輸局 福岡運輸支局長 傳勝博氏、一般社団法人福岡県自動車整備振興会 専務理事 牛島幹之氏、福岡県自動車車体整備協同組合 副理事長 田中一臣氏が参列し、地域が一丸となって業界を盛り上げる気概が感じられた。
「自動車アフターマーケットビジネスの羅針盤」と銘打った展示会には、整備機器をはじめカーディテイリング関連の資材・サービス、IT関連のサービスなど、152社・509小間が出展、また“電子制御装置の事業化について”や“次世代の自動車修理とアフターマーケットビジネス”など、自動車アフターマーケットの最新動向に関するセミナープログラムが多数開催された。中でも、九州運輸局による「クルマの進化に対応した自動車整備の魅力と重要性」セミナーには、実際に現場作業に従事している方々の生の声を聴ける車座対話ということもあり多くの聴講者が訪れた。
電動工具
展示会場内で注目を集めていたのが「電動工具市」だ。自動車整備の現場においてはこれまでエアー工具が主として使われてきたが、電動工具の進化により懸念されていたパワー不足が改善されたことにより、徐々にその取り回しの良さに注目が集まっている。本展示会では、株式会社マキタ、工機ホールディングスジャパン株式会社、京セラインダストリアルツールズ株式会社、ミルウォーキーツール・ジャパン合同会社の4社が各ブースで自社製品のPRを行うと共に、電動工具の利便性などその優位性を訴求することで買い替えを促す提案を行なっていた。
カーディテイリング
また、カーディテイリング関連の商材・サービスでは、コーティングや内装リペア、洗車の他、アルミホイールリペアや部品洗浄、ウィンドウリペアに関する展示もあり、自動車の長期保有化の影響を感じた。
新しいモビリティに注目が集まる
一方で、2023年7月1日に改正道路交通法が適用されて、特定小型原動機付自転車という新しい区分が作られたこともあり、電動モビリティへの注目度も高かった。またEV展示コーナーにはTESLAのアフターパーツ「TBR」のデモカーも展示され、自動車アフターマーケットにおいて新しいモビリティをいかに事業化していくかについて情報提供がされていた。
自動車アフターマーケット新時代の到来に対してどのような準備をしていくべきなのか、来場者は自社に役立つ情報を求め真剣な面持ちで会場を回っていた。