再利用可能なパーツを廃車などから取り出して洗浄・分解し、消耗や劣化がある場合は交換・修理して性能を検査し、完成品として販売される「リビルトパーツ(再生部品)」は、自動車アフターマーケットに広く流通。また使用済車両から利用できる部品を取り出し、分解等の手を加えず、目視・現車・テスターなどによる点検を行って清掃・美化を施し、商品化された「リユースパーツ・中古部品(再利用部品)」もある。これらリサイクル部品は、環境負荷低減に貢献するのはもちろん、リーズナブルな価格で機能や性能が担保されるパーツもあることからニーズが高い。
11月11日(土)・12日(日)に福岡市博多区のマリンメッセ福岡B館で開催される、九州エリア最大規模の自動車アフターマーケット事業者向けビジネス展示会『オートアフターマーケット九州2023(AA九州2023)』には、リビルトパーツやリユースパーツをアピールする事業者が多数出展する。そこで本記事ではAA九州2023で、リビルトパーツ/リユースパーツの訴求を予定している出展社をピックアップして紹介する。
アーネスト/高品質リビルト自動車部品「RAP」
自動車用リビルト製品の製造・販売を行う株式会社アーネスト(埼玉県吉川市・大川恵司代表取締役社長)は、自社が供給する高品質リビルト自動車部品「RAP」と、次世代環境に対応する優良部品「NAP」を周知する目的で出展する。
同社のリビルトパーツ「RAP(High Quality Rebuilt Automotive Parts)」は、高品質かつ綺麗な化粧箱に梱包され品質保証付きで出荷される点が特徴。駆動系・電装系・燃料系・操作系・点火系・吸気系・過給器系・熱交換器系・内装部品から、EV・HV部品、商用車/大型部品に至るまで幅広く提供している。中でもEV・HV部品のリビルトハイブリッド駆動バッテリーは多数の問い合わせに対応できず、生産が間に合わないほどの人気商品として注目を集めているという。
このほか同社が企画・設計する次世代環境優良部品「NAP(Eco-Friendly Next Generation Automotive Parts)」もAA九州2023でアピールされる予定で、各種センサー・点火系・電装系・熱交換器系・操作系部品などを取り揃えている。
いすゞエンジン製造北海道/純正リビルトエンジン「E-PARTS」
いすゞ自動車の子会社として、いすゞ純正の自動車用エンジンやエンジン部品などを製造し、国内外のいすゞ自動車グループ内外関連会社や工場に供給する、いすゞエンジン製造北海道株式会社(北海道苫小牧市・太田正勝代表取締役社長)は、純正リビルト/リユース部品ブランド「E-PARTS」をアピールする。
同ブランドは、“ お得 ”と“ 長持ち ”をモットーに、環境負荷低減と顧客の維持費低減を実現する、いすゞ自動車純正リビルト・リユース部品として展開。AA九州2023で最も強く訴求するのは、同ブランドの主力製品である「リビルトエンジン」。高い技術と豊富なノウハウのもとリビルト専用工場で、高品質かつ高性能で信頼性が高く、環境保全にも配慮して生産されている点が特徴で、生産ランクおよび一部スペックの際により3グレード(S/S′/A)が用意されている。
大和産業/商用車向けリビルトパーツ
自動車部品商社として、国内外の幅広い自動車アフターマーケット事業者にブレーキ・電子・クラッチ関連部品などを販売する大和産業株式会社(東京都港区・増淵 恭代表取締役社長)は「商用車向けのリビルトパーツ各種」を訴求する。
AA九州2023では、トヨタ・ハイエース/レジアスエース用のフロントナックルASSYリビルト品や、日野・プロフィア用のキャブチルトシリンダーのほか、大型トラック用のリビルトパーツ各種(EGRバブル・ブレーキバブル・プロポーショナルリレーバブル・トレーラーコントロールバブル・クラッチブースター・パワーシフトなど)をアピールする。
また、三菱・日野・いすゞ・UD車両に対応する「ドージングモジュール」のリビルト品も訴求。尿素水が結晶化すると尿素水が固まり、尿素インジェクター噴射口が詰まって正確な噴射がでなくなり、NOx値エラーが発生する可能性があることから、定期点検やメンテナンスの実施を推奨する。
シーパーツ/自動車リユース部品専門「オークションサイト」
自動車リユース部品の販売・輸出やIoT活用方法およびロボット導入による業務自動化コンサルタントなどを行う株式会社シーパーツ(山口県岩国市・岡本明宏取締役社長)は、自動車リユース部門専門オークションサイト「GAPRAS(ギャプラス)」をアピールする。
同オークションサイトは、自動車解体業の許可を取得するプロだけがリユースパーツ(再利用部品)を出品。自動車解体工場に出向かずに複数のリユースパーツの注文をはじめ、もぎとり依頼も可能で、注文後に自動車解体工場へ注文品を受け取りに行くこともできるため、送料の削減も図れるという。
品質基準に基づいて出品者がリユースパーツを評価し、評価ランクによっては購入後の保証もあるという。車両から取り外した部品の場合は、取り外した車両の年式や走行距離などの表示があるものや、動画などで取り外される前のエンジンの状態もチェックできる点も魅力となっている。
本記事では、AA九州2023で、リビルトパーツやリユースパーツ関連をアピールする事業者4社をピックアップしたが、今年は過去最大となる152社が出展し、509小間の規模で開催される。各社のブース出展にくわえ、電動モビリティ(キックボード)の試乗会や、大手メーカーの工具が揃う電動工具市、ドライアイス洗浄機のデモンストレーション、塗装ブース内で水性塗料やペイントプロテクションフィルムの実演も予定。なお、11月11日・12日開催『オートアフターマーケット九州2023』の展示会入場料1,000円(税込)が無料になる、来場事前登録を専用サイトで受付けている。