洗車に向いた季節がやってきた。それを踏まえて当コーナーでは、「洗車」における“常識”について考えている。今回は、「シャンプー」にて“やってはいけないこと”を解説していく。
さて前回の記事にて紹介したとおり、最新の「洗車機」はハイテク化が進み、「洗車キズ」が付くことを心配する必要はなくなっている。ゆえに安心して利用できるのだが、「洗車」は自分でやると楽しめる。結果が分かりやすいがゆえに、クルマいじりの1メニューとして取り組み甲斐が高いのだ。
ただし、セオリーがある。それを心得ておかないと、愛車をキズ付けたりむしろ汚してしまったりしかねない。
そのようなことにならないように、今回は「シャンプー」における“常識”を紹介していく。
まず前提として、「洗車」には「向いた天気」があることを知っておきたい。それは、「風のない曇りの日」だ。風が強いと濡れたボディにホコリが付きやすくなる。つまり、洗ったそばから汚れてしまいかねない。そして晴れた気温の高い日には、ボディの水滴が短い時間で蒸発する。で、拭き取る前に蒸発すると、そこにウォータースポットが残ってしまう。
ちなみに今の季節はかなり日差しが弱まってきたので、晴れていても水滴が蒸発しにくくなってきた。なので真夏ほど日差しを気にする必要はないのだが、ベターなのはやはり曇りの日だ。
そして、室内清掃と外装の「洗車」を行う順序にもセオリーがある。答は「室内清掃が先」だ。掃除機をかけたりフロアマットをはたいたりするとホコリが舞う。なので外装を洗った後にそれを行うと、そのホコリがボディを汚してしまうのだ。
さて、希釈するタイプの「シャンプー」を使う場合には、バケツに先に入れるべきは水ではなく「シャンプー」だ。そして後から水を勢い良く注ぐこともコツとなる。そうすると泡立ちがよくなるからだ。
というのも、「シャンプー」においてはこの泡が重要な役割を担う。「シャンプー」は頑固な汚れを落とすための工程ではなく、基本的には砂やホコリを落とすための工程だ。なのでスポンジにてボディを強くゴシゴシと擦るのは御法度だ。
そうではなく、スポンジはボディの上を軽くなでるようにして使いたい。水と泡とをボディとスポンジとの間のクッションとして利用して、スポンジを滑らせて砂やホコリを流していこう。そうすれば、スポンジにて砂やホコリを引きずってボディにキズを付ける、なんてことが起こらなくなる。
今回は以上だ。次回はそれ以降の工程における“やってはいけないこと”を紹介していく。お楽しみに。