日産自動車とJVCケンウッド、フォーアールエナジーは8月31日、電気自動車『日産リーフ』の再生バッテリーを利用し、3社で共同開発したポータブル電源を発売すると発表した。
今回発売するポータブル電源は、世界累計65万台以上を販売しているリーフで使用されていたバッテリーを再利用して開発したもの。リーフの車載バッテリーは、使用後でも高い残存性能と安全性を保ち、安心して再利用できる仕様を実現している。
ポータブル電源は暑さや寒さに強く、-20~+60度の環境にて車内での使用や保管が可能。また、自己放電が少なく長期保管が可能なため、災害時等の非常時用電源としても活用できる。充電池容量は633Wh。出力はAC100Vが2口(合計600W)、USBがタイプA/タイプC各2口、シガーソケット1口(最大120W)。充電はACアダプター使用で約9.5時間、シガーアダプター使用時で約14時間。約2000回の繰り返し充電が可能で、長期間使用できる。サイズは幅370×高さ205×奥行282mmで重量は14.4kg。
日産は、本商品を「ポータブルバッテリー from LEAF」として、9月1日より全国の日産ディーラーで発売する。価格は17万0500円。また、JVCケンウッドは、同様の製品を本年中に公式オンラインストア「JVCケンウッドストア」を皮切りに発売する。価格はオープン。
今回の共同開発、販売にあたり、日産は、製品の企画立案と自動車開発で培った車載環境での使用を実現するためのノウハウを提供している。JVCケンウッドは、カーナビゲーションやドライブレコーダーなどの車載機器やポータブル電源の開発で培った技術と知見を生かし、安全性はもちろん、使用済みバッテリーの再利用に最適化した設計のもと、生産する。フォーアールエナジーはリーフのバッテリーを二次利用するための開発を行い、ポータブル電源用に最適化されたバッテリーの供給を行っている。
3社は、美しい自然環境を未来に残すため、電気自動車の再生バッテリーを活用し、脱炭素社会・サステナブルな社会の実現に向け、今後も取り組んいく。