“自動車文化を愉しむ”と言うのがオートモビルカウンシルの大テーマだ。一台の自動車には膨大な物語が秘められているという。2023年の主催者テーマ展示の一つが「~エンツォ・フェラーリ生誕125周年企画~『フェラーリ・スペチャーレ』」だ。
フェラーリは「スーパースポーツカーの金字塔というべきスペシャルモデルを各時代で産み落とし、 唯一無二の存在として頂点に君臨し続けてきた」とオートモビルカウンシル実行委員会は説明する。
幕張メッセには以下の6台が展示された。
●1984年型フェラーリ288GTO……レースカテゴリーの中でも最も過激なグループB規定に適合させた。ピニンファリーナがデザインした美しく精悍なボディを持つ。
●1990年型フェラーリF40……1987年にフェラーリ創業40周年を記念してリリースされた過激でピュアなスーパースポーツ。創業者エンツォが存命中に発売された最後のスペチャーレだ。
●1997年型フェラーリF50……基本コンセプトは「路上を走るF1」。
●2004年型フェラーリ・エンツォ……フェラーリ中興の祖、ルカ・ディ・モンテゼーモロ時代の2002年に生まれた。F50がスパルタン過ぎた反省から一定の快適性も保たれている。
●2016年型フェラーリJ50……フェラーリが日本市場進出50年を記念して日本市場のためだけに10台製作した。現代に連なるフェラーリのデザイン言語がここから始まったとの見方もある。
●2020年型フェラーリ・モンツァSP1……「このモデルが好きなんだ」。50年代のレーシングスポーツ、750モンツァの前を通りかかった際、当時フェラーリ会長を務めていたセルジオ・マルキオンネが言ったひと言から生産が決まったという。シングルシーターをSP1、2シーターをSP2と呼ぶ。