最近のクルマに多用されている「未塗装樹脂パーツ」は、樹脂素材の性質上、直射日光や紫外線、酸性雨などの影響による経年劣化で色が抜け白化（白ボケ）してしまう。この解決策として、未塗装樹脂パーツの色褪せや白化防止を目的とした市販品やプロ用コーティング剤が数多く販売されている。
3月7日～9日に東京ビッグサイトで開催された、自動車アフターマーケットの国際展示会「第20回 国際オートアフターマーケットEXPO 2023（IAAE 2023）」に出展していた、コスモステクノ・コーポレーション株式会社のブースでは、未塗装樹脂パーツなどの保護目的で新開発された『シリコーンソフト撥水コーティング』が展示されていた。
ギラつきを抑え膜厚が厚い
コスモステクノ・コーポレーション株式会社が展示していた『シリコーンソフト撥水コーティング』は、流通している未塗装樹脂復活剤の弱点に着目して開発されたものだった。「数多くある未塗装樹脂復活コーティング剤は、白化した樹脂を黒く復活させることはできても、不自然なギラつきが出てしまうケースがあります。当社が新たに開発したコーティング剤は、そのギラつきが出ず、素材の色を活かし、自然な黒ツヤを実現できます」と同社スタッフは話し、コーティング剤にはUV吸収剤やブラックカーボンを配合しているという。
また、膜厚試験結果として、高精度デジタル測定器による測定で、0.8μｍの厚みを確認済みとのこと。「一般的な未塗装樹脂コーティング剤の膜厚は0.3μｍほどですが、それと比べて当社が新開発したコーティング剤は約2.5倍の膜厚を形成するため、より高いキズ保護効果が期待できます」と話していた。なお、本革やガラス、布、ライトには使用不可だという。未塗装樹脂復活剤の使用を検討する際の参考情報としてこういった商材があることを覚えておいて損はないだろう。
