ENEOSは、系列サービスステーション(SS)でガソリンや軽油を給油した個人にカーボンオフセットサービスを提供する実証を開始する。
カーボンオフセットは、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出について、まず排出量削減に努力した上で、それでも排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資することで、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方。
カーボンオフセットに対する関心は高まっているものの、オフセットに用いるカーボンクレジット(削減・吸収量)は、CO2の取引単位が1トンで、個人が参加するには大きすぎることが難点となっている。
このため、今回の実証では、顧客が購入したガソリン、軽油から排出されるライフサイクルCO2数量に見合うカーボンクレジット購入サービスを開発して提供する。購入費用は、国内を中心とする家庭向け太陽光発電設備導入促進活動などの環境保全活動に役立てる。
具体的には、2021年4月1日から2023年3月31日までにENEOS系列のSSで購入したガソリン、軽油の数量内で、選択した数量に相当するCO2をオフセットできる。参加者にはカーボンオフセット証書を電子上で送付する。購入クレジットは100円(25円×4リットル)から5000円(25円×200リットル)まで設定しており、この中から選択できる。
実証は、信頼性を高めることを目的に、国際的な第三者機関であるソコテック・サーティフィケーション・ジャパンによる審査を受け、「カーボンニュートラル・チャレンジ」の算定・運用システム手順の妥当性を確認、第三者認証を取得した。