毎年、夏になると海、山、湖のリゾート地へとドライブに行きたくなるものだ。ただし、人間だけならともかく愛犬連れとなると、犬は1年中毛皮を着ている、足の裏からしか発汗できない暑さや湿気に弱い動物だけに、暑さ対策、命にかかわる熱中症対策には万全を期したいところである。
◆犬にとって暑さは大敵
わが家はもう何十年も、歴代愛犬と暮らしていて、1年中、プライベートや仕事で愛犬同伴のドライブ旅行に出かけているが、愛犬とのドライブ旅行に相応しいのは、春、秋、冬だと考えている。もちろん、理由は気候が安定し、暑さのない季節だからだ。真夏はできるだけ愛犬連れのドライブ旅行を避けてきたのである。
先代のラブラドールレトリーバーのマリアは、夏のドライブ旅行というか仕事で避暑地のはずの山中湖に出かけた際、なんと連日35度越えの暑さにやられて急性膵炎で入院したこともあった。そのため夏の愛犬連れの外出は、たとえ近所のお散歩でも比較的涼しい早朝、夜に行っているぐらいなのだ。
が、やむを得ない理由から、現在は夏もジャックラッセルのララを連れて、ドライブ旅行(仕事含む)に出かけることもある。そんなときのために、わが家では夏の愛犬連れドライブ8か条を制定している。
◆夏の愛犬連れドライブ8か条
1. 出かける時間帯はなるべく涼しい時間帯を狙う。帰省や別荘なら、到着時間にあまりこだわらなくてよいから、深夜や早朝の出発もアリだが、愛犬同伴型リゾートホテルに滞在するようなドライブ旅行で深夜に出発、というのは非現実的なので早朝がベター。真夏に限り、目的地は高地の避暑地を選びたい。
2. とはいえ、愛犬同伴型リゾートホテルに向けて出発するとなれば、チェックイン時間の都合上(多くは15時)、早朝出発だと到着後、時間を持て余してしまいがち。ならば、日中の移動でも愛犬が快適に涼しく乗っていられる車内環境を提供する。具体的には、愛犬の特等席となる後席にエアコン吹き出し口、サーキュレーターが付いたクルマに乗せてあげる。それがなければ、USBで電源を供給するコンパクトな扇風機をサーキュレーターの代わりにして、後席の空調環境をより快適に、涼しくしてあげるとよい。
3. 愛犬を後席に乗せるのなら、リアドアのウインドーにロールサンシェードがあると、直射日光を和らげ、車内温度上昇を抑制することができる。ロールサンシェードのないクルマの場合(わが家のステーションワゴンもそうだ)、吸盤で張り付けるようなサンシェードを利用すればよい。
4. 高速道路のSA/PAなどで休憩し、愛犬を外に出してリフレッシュさせてあげる際は、なるべく地表温度が高温になっているアスファルトの上を歩かせない。わが家では、夏のドライブ旅行ではドッグカートを必ず持参。地表温度が比較的低い芝生、土のエリアまでは、ドッグカートに乗せて移動している。
5. 車内で、あるいは休憩時に、愛犬に水分補給ができるように、ペット用水筒、または水とお皿を用意する。車内に置いても水がこぼれにくいペット用ボウルはわが家のドライブ旅行での必需品。
6. 途中、ランチスポットに立ち寄るのであれば、テラス席だけOKではなく、エアコンの効いた店内ペットOKのお店を利用する。できれば予約しておくと安心である。万一の休業に備え、何軒かリストアップしておくとよい。
7. 愛犬のドッグウエアは、真夏用の、快適クール加工、防蚊加工、UV加工が施されたものを着せる。ランチスポットのお店に入る際も、抜け毛がフロアに落ちるのを最小限に抑える基本的なマナーとなる。
8. アウトドアなどでは、愛犬用のクールマット、クールバンダナを用意する。冷蔵庫で冷やすことなく、クールな状態が持続するアイテムが理想的(移動中に車内でアイテムを冷やせれば別)。
以上が、わが家の夏の愛犬連れドライブ旅行で実践している8か条である。すべてを実践することはないまでも、犬は暑さが苦手…ということを肝に銘じて、暑さ対策万全で、安心・安全・快適な夏の愛犬連れドライブ旅行を楽しんでいただきたい。